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相手をついつい怒らせがちな人への対策
今日は「相手をつい怒らせがちな人」についてお話しします。
喧嘩をするつもりはないのに、気がついたら相手を怒らせてしまい、口論になってしまうことはありませんか?
このような人の特徴として、知らないうちに言わなくてもいいネガティブなことを言ってしまったり、相手を決めつけるような発言をしてしまったりすることが挙げられます。そこで今回は、この「2つのポイントを改善する方法」についてお話しします。
相手を決めつける発言をしない
心理学には「アイメッセージ(I message)」と「ユーメッセージ(You message)」という考え方があります。
アイメッセージ:「私は〇〇だと思う」と、自分を主語にした言い方
ユーメッセージ:「あなたは〇〇だ」と、相手を主語にした言い方
ユーメッセージは相手を決めつける表現になりやすく、反発を招くことが多いです。
例えば、「あなたは自分勝手だ」と言われたら、誰でもムッとして反論したくなりますよね。しかし、「私はあなたのこういうところを変えた方ほうがいいと思うな」と伝えると、受け取り方が柔らかくなります。
相手を不快にさせないためには、「私はこう思う」というアイメッセージを意識することが大切です。
知らないうちにネガティブなことを言っていませんか?
気づかないうちにネガティブなことを言ってしまい、それが相手を傷つけることがあります。悪気がない場合でも、後から振り返ると「意外とネガティブなことを言っていたな」と気づくことがあるかもしれません。
特に、自分に自覚がないまま茶化しながら言ったり、笑いながら伝えたりすると、なおさら相手に悪い印象を与えてしまいます。そのため、なるべくポジティブな言い方を心がけることが重要です。
「私は〇〇だと思う」を口癖にする
ついネガティブな発言をしてしまいがちな人が、一つだけ意識するべきことがあります。
それは、「私は〇〇だと思う」という言い方を口癖にすることです。
この口癖を意識するだけで、ネガティブなことを抑制することにつながります。なぜなら、「私は〇〇だと思う」と言おうとしたとき、ネガティブなことは言いにくくなるからです。
例えば、誰かが描いた漫画を見て「下手だな」と思ったとします。
ユーメッセージ:「あなたの絵は下手だね」→ 相手を傷つける
アイメッセージ:「私は、もっとここを丁寧に描いた方がいいと思うよ」→ アドバイスとして伝わる
「私は〇〇だと思う」と言うことで、自然とポジティブな言い方に変わります。
まずは口癖を変えてみよう
たくさんのことを意識しようとすると、なかなか習慣が変わりません。もし1つだけ意識するなら「私は〇〇だと思う」を口癖にしてみてください。
これだけでも、相手を怒らせにくくなり、会話の雰囲気が良くなるはずです。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。