
ステップワゴンの登場は1996年
軽量ゆえに速く、燃費も良く大ヒット
ステップワゴンの第1世代モデルが発売されたのは1996年。座席の下にエンジンを配置して後輪を駆動する「キャブオーバー型」が常識だったハイルーフミニバンの世界に、普通の乗用車と同じモノコックボディ、FWD(前輪駆動)ベースという仕様で殴り込みをかけたところ、軽量ゆえに速く、燃費も良いという美点が支持され大ヒット。ステップワゴンの登場を機にミニバンはあっという間にFWD一色に。まさにトレンドセッターであった。
2022年に登場した現行型は第6世代。FWDミニバンの先駆けだった存在感は今では低下し、トヨタのノア/ヴォクシー、日産セレナに販売面で差を付けられている。
グレード展開は2系統で、カジュアルな「AIR(エアー)」と装飾性重視の「SPADA(スパーダ)」。パワートレインは第5世代と同じく1.5リッター過給+CVT(無段変速機)、2リッターストロングハイブリッド「e:HEV」の2本立てで、AWD(4輪駆動)は1.5リッターのみに用意される。
車体寸法は同モデル史上初めて車幅1.7mを超える、フル3ナンバーサイズとなった。旧型の特徴だったバックドア内に縦開きドアを仕込んだ「わくわくゲート」が廃止されるなど、新奇性は薄れた。乗車定員は7人もしくは8人。
今回の試乗車は、エアーのe:HEVの7人乗り。ドライブは2回で、1回目が東京~群馬北を周遊、2回目が東京~鹿児島周遊。総走行距離は4543.7km、乗車人数は1~6人。