現在の延長線上に
新たな仕事の種が

 本業がある人が、仕事をもう1つする場合、今とまったく別の仕事を1からつくるのは大変です。

図表4:本業とまったく違う自分業をつくるのは難しい同書より
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 サークルをもう1つつくることをイメージしていると難しい!時間がない40代には無理!と思いますよね。そうではなく、今やっている仕事や、もともと自分の持っている3つの要素の延長線上に、複数のサークルを重ねていく(多層化)イメージです。図8のような感じです。

図表5:今の仕事の延長線上に自分業を重ねていく同書より
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 たとえば、私は「文章を書く」ことも仕事の1つになっていますが、その下地となるいくつかの要素があります。本業で書類を書くことが多かったこと、毎年300冊くらい本を読んでいたこと、ブログを書いていたことなどです。

 下地もないのに、いきなり「文章を書いてお金をもらおう!」と思っても難しい。私が「明日からケーキ屋さんをやろう!」と思ってもうまくいかないのと同じです(ケーキにつながる知識・経験などがない)。

40代で「時間のゆとりがある人」と「時間に潰される人」の働き方の決定的な違い『「40歳の壁」を越える人生戦略 一生「お金・つながり・健康」を維持できるキャリアデザイン』(尾石 晴、ディスカヴァー・トゥエンティワン、ディスカヴァー携書)

 皆さんも現在やっていることの延長線上に、仕事の種になることがあるはずです。それを「これかな?どうかな?」と、少しずつ種まきして育てていくことが、もう1つの収入経路を増やすことにもなるし、ひいては、それが人生の大きなリスクヘッジになるのです。

 あなたの仕事は今、3つの円が重なっていますか?40代からは、「お金」「つながり」「健康」が重なる自分業をデザインしてみてください。