話題の「画像生成AI」を使って稼ぐなら、どんな作品を作ればいいのか?そこで、特集『ChatGPTで激変!コスパ・タイパで選ぶ最強の資格&副業&学び直し』(全20回)の#12では、AIだからこそ可能になる、今まで思いも寄らなかった作品の誰でもまねできる作り方について、現役の「AI絵師」が実例と図解で徹底解説する。
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絵心のない筆者のAI画像が“売り物”に
画像生成AIの登場によって、絵が描けなかった人でも簡単に奇麗な絵を生み出せるようになった。これを知った筆者は、売るか売らないかは別として、自分でも画像生成AIを使ってみようと考えた。
画像生成AIにおいて、最も始めやすいのはサブスクリプション制の「NovelAI」というツールだが、画風や顔の描写が画一的になってしまう。いろいろと調べた結果、「Stable Diffusion」(以下SD)という無料ツールが最も拡張性と自由度に優れており、クオリティーの高い作品を作れることが分かった。
ただし、SDそのものの使用は無料だが、AIによる画像生成を行うためには「グラフィックボード」というパソコンのパーツが必要になる(厳密にはなくても行えるが、出力が非常に低速で使い物にならない)。今から入門するなら、5万円弱で手に入る「RTX3060 12GB」が最有力候補となるだろう。
次は何を作るかが問題だ。「2次元イラスト」はAI利用者が多過ぎて飽和状態のため、実写に近い3Dの画像を生成することにした。
慣れれば簡単
誰でもまねできる作り方
SDの使い方は慣れればさほど難しくない。まずは「モデルデータ」と呼ばれる、出力画像のもとになるデータをダウンロードする。どのモデルデータを使うかで画風が変わる。アニメ調の絵にしたければ「Anything V5」、リアルなアジア人女性なら「BRAV5」といった形だ。
モデルデータをSDにセットしたら、出力したい画像の解像度などを指定し、「プロンプト」と呼ばれる欄に「出してほしい要素」と「出してほしくない要素」を入力すれば、自動で画像が出力される。
例えば、「ビキニを着た1人の日本人女性」を出力したければ、リアルなアジア人女性が生成できるBRAV5などのデータセットをSDへセットし、プロンプトに「1girl,bikini,japanese」を入れる……といった形だ。
どのくらいの反響があるものかと、あるプラットフォームに商用利用可能なモデルデータを使って50枚1セットの写真集を1本500円でいくつか出品してみたところ、なんと週に10本程度の売り上げがあった。画像を出力するのに1~2時間程度しか時間がかかっていないものが売り物になる――。「すごい時代が来た」と思った。