学歴は「本物の知性の副産物」でしかない

――なるほど。高学歴が損になることはあまりないんですね。

びーやま:そうです。

 しかも、世の中学歴なんかいくらでもひっくり返す場面はありますが、ある一定のレベルを超えると学歴が大事なキーファクターになることもあるんですよね。それがどんなレベルかというと、「努力をつづける高学歴」がいるレベルです。

 このレベルに来ると、正直学歴の差はかなり感じると思います。それは学歴が武器になるとかそんなレベルではなくて、なにをするにしても効率や正確性においてかなりの差があることを見せつけられるのです。

 なので、学歴うんぬんの話ではなく、この人には敵わないかもしれないと本能的に思いしられます。研究の世界や、経営のトップレベルなどがそのイメージです。

――なにが違うんですかね。

びーやま:積み上げてきたものの差です。コツコツ勉強をつづけることで得た思考の幅や深さはあとから簡単に手に入るものではありません。

 10代のころからちゃんと考えて、答えを出す訓練をし続けるというのは並大抵のものではありません。ある種、本当の「知性」と呼べるものです。その意味では、本当に頭のいい人にとっての学歴は、そういった知性の副産物でしかないんだと思います。

――どうしたらそういった知性を身につけることができるのでしょうか。

びーやま:高校生に限って言えば、目の前の受験勉強を頑張るというのが一番の方法だと思います。受験勉強というのはこれまで世の中で活躍した多くの人たちが通ってきた道です。考え方や答えの出し方など、多くのことが学べますから、偏差値以上に実は得られる経験は大きいと思います。

 加えて、得意な科目と苦手な科目のバランスを見ながら、どう戦略を立てて合格点に持っていくのか考えるのも、大人になってからも役立つ考え方です。大人になっても得意不得意は必ずありますからね。

 なので、まずは目の前のことに全力で取り組んでほしいと思います。学歴がすべてではないですが、手にいれるチャンスが目の前にあるのであれば、挑む価値は十分にあると僕は思います。

――ありがとうございました。大変勉強になりました。

びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。