言葉で書くと非常にシンプルですが、人によって内省が進む問いや切り口は大きく異なり、一定の期間を要します。コーチング的なアプローチでは、キャリアの棚卸しはもちろん、「どういう時に自分はいい仕事ができて、どういう時に調子が悪くなるのか」「10年後に自分はどうありたいか、どんな働き方をしていたいか」「周りの人にどんな影響を与えていきたいか」など、コーチからのさまざまな問いを通じて自分自身と対話をしていきます。
そのようなプロセスを経て、「ああ、自分はこのために働いているんだ」「これが自分の生きる目的だ」と心の底から思えるものが見えてくると、会社や仕事をはじめ他者への依存は薄まり、人に任せる怖さから解放され、マネジャーとして自分の実現したいことに夢中で取り組めるようになっていきます。
内省は人によって得意・不得意があるので、個人的にはコーチングのように他者の力を借りることをおすすめしますが、まずは日記を書いたり、自分のための週報を書いたりすることから始めてもOKです。独り言をぶつぶつ言ってみるだけでもいいかもしれません。思っている以上に、自分が喋ったことを自分の耳で聞くことによって気づきを得られます。
「そもそも何から考えればよいかわからない」「毎日が忙しすぎて余裕がない」そんな方は、例えばこんな問いについて考えてみるのはいかがでしょうか?
「あと何があれば、あなたの仕事は半分になりますか?」
「その仕事に失敗したら、どんな未来が待っていると思いますか?」
「3年後、今と同じ仕事をしていたら、その時の自分はどうですか?」
普段、1on1などメンバーと向き合うことばかりを求められるマネジャーは、常に他者や外に目が向いていて、意外と自分自身に目を向けられていないことが多くあります。
月曜日の朝は、予定をブロックして自分だけの時間を作ってみてはいかがでしょうか。ぜひ定期的に、仕事からも家庭からも離れた”自分のための時間“を設けてみてください。