「うーん、仕事ですからね。やっぱりいいことばっかりじゃないですよ。でも、ココじゃ、倉庫で延々と品出ししたり、変な客にクレームつけられたりしませんから、まだマシじゃないですか」
“夢の国”で働くのは楽しいし、ゲストにハピネスを提供することは働きがいがあって素晴らしい。しかし、一方で非正規雇用のアルバイトのため、不安定な立場であり、低収入ゆえ、計画的な将来像を描くことは難しい。実際のところ、同僚の30 代以上の男性キャスト* で既婚者の割合は世の中の平均よりも少ないように感じた。
ゲストの知っている“夢の国”は、キャストにとっても“夢の国”であるとは限らない。キャストもまたひとりひとり自分の現実を生きているのだ。
レストルームのキャスト控え室
ふだんは落ち着いて話せない同僚とゆっくり話すことができるので、私は積極的に会話するように心がけた。同僚たちの人間関係(誰と誰が仲が悪いとか付き合っているとか)やSVの評判や悪口を自由気ままに話せるので、なかなか有意義な時間だった。
ふだんは落ち着いて話せない同僚とゆっくり話すことができるので、私は積極的に会話するように心がけた。同僚たちの人間関係(誰と誰が仲が悪いとか付き合っているとか)やSVの評判や悪口を自由気ままに話せるので、なかなか有意義な時間だった。
前職の話
私が直接聞いた限りでも、ホームセンター、ペットショップ、メガネのチェーン店、クスリのチェーン店、コンビニ、映像技師、プログラマー、保育士、看護師、理容師などさまざまだった。変わったところでは吉本興業の養成所あがりもいた。その成果なのか、彼は面白くて、みんなからいじられる人気者だった。
私が直接聞いた限りでも、ホームセンター、ペットショップ、メガネのチェーン店、クスリのチェーン店、コンビニ、映像技師、プログラマー、保育士、看護師、理容師などさまざまだった。変わったところでは吉本興業の養成所あがりもいた。その成果なのか、彼は面白くて、みんなからいじられる人気者だった。
30 代以上の男性キャスト
私はとりわけ40 歳までの男性専業キャストには就活を勧めることがあった。正社員と非正規雇用との生涯賃金の差や、40 歳以降の就職のしにくさなどを伝えた。うるさく思われたかもしれないが、人生の先輩として「俺が言わないで誰が言う」とやむにやまれぬ気持ちもあった。
私はとりわけ40 歳までの男性専業キャストには就活を勧めることがあった。正社員と非正規雇用との生涯賃金の差や、40 歳以降の就職のしにくさなどを伝えた。うるさく思われたかもしれないが、人生の先輩として「俺が言わないで誰が言う」とやむにやまれぬ気持ちもあった。