また、金取引で国内大手の田中貴金属や、純金積立で有名な三菱マテリアルなどのサイトでも、金価格のほかに金投資に関する情報を見られます。ただ、そうした会社のサイトは、基本的に「金を販売する」ための作りになっています。その点は認識しておくべきでしょう。
金投資と聞くと、「金地金や金のコイン」をイメージする人が多いでしょう。「金地金」とは、いわゆる「金塊(インゴッド)」のこと。映画のお宝シーンなどで出てくる金の延べ棒などのことです。保管しやすいように成形され、流通している金地金には、管理用の番号や商標などが刻印されています。
販売会社で金の現物を購入すると、年会費や購入手数料がかかる場合がありますが、もっと手軽に金に投資することができる商品があります。これについては後述します。
金投資でチェックするのは
金の価格だけではない!
金価格の推移を専門的に分析するようなサイトの数は限られています。また、ここまで何度か指摘したように、通常、金価格自体はそこまで荒っぽい値動きをするものではないため、1日に何度も価格をチェックする必要はないでしょう。
金投資で重要なのは、「長期的な視点」です。
金価格の値動きに関する専門的な情報は限られていますが、金価格の重要なファクターとなる情報、つまり「地政学的な情報」については、テレビや新聞、雑誌、インターネットなど、さまざまな情報源が存在します。
たとえば、「ロシア・ウクライナ戦争の状況」や「イスラエルとパレスチナの武装組織ハマスとの紛争」などが、金価格に影響を与える、つまり世界に「不穏な状況」を広める要因と言えそうです。ほかにも、北朝鮮の動向、紅海の海賊による海上封鎖など、いくらでも挙げられます。
ニューヨークの金先物価格は2023年10月頃から急反発しました。これは、イスラム組織ハマスがイスラエルを攻撃し、それにイスラエルが反撃した時期と一致しています。この両勢力の衝突が「不穏な動き」と思われ、金が買われたと言っていいでしょう。