会社を辞めたらどうなる?
要件を満たせば前職の保険継続も
退職すると勤務先の健康保険は脱退し、原則的にそれまでの健康保険は利用できなくなる。退職後の公的医療保険の加入方法は、次の4つの選択肢がある(75歳未満の場合)。
1 新しい勤務先の被用者保険の被保険者になる
2 被用者保険に加入している家族の被扶養者になる
3 退職した事業所の健康保険の任意継続被保険者になる
4 国民健康保険の被保険者になる
退職後、間を置かずに再就職する場合は新しい会社の健康保険に加入するが、再就職しない場合は、2~4のなかから自分に有利なものを選ぶことになる。
2の被扶養者は、家族が加入している被用者保険に保険料の負担なしで加入できるので、保険料の面では有利だ。だが、退職した事業所の健康保険に充実した付加給付があった場合は、3の任意継続被保険者になった方が給付面では安心だ。
任意継続被保険者は、その会社で2カ月以上の勤務期間があるなどの要件を満たせば、退職後もそれまでの勤務先の健康保険に継続して加入できて、在職中と同様の給付が受けられる制度だ(ただし、傷病手当金や出産手当金の給付いは一定要件がある)。
保険料の事業主負担がなくなるので、在職中よりも保険料は高くなるが、付加給付のある健保組合なら医療費の自己負担を軽減できるので、退職後の公的医療保険の選択肢として検討してみよう。
付加給付の内容は、入社時や転職時などにもらう福利厚生のパンフレットや、健保組合のホームぺージなどを見れば分かるようになっている。自分が加入している公的医療保険にはどのような給付があるのか確認してみよう。