小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#予告

自民党の前身、日本自由党を創設するための資金として、現在の貨幣価値で最大390億円ものカネを用立てた「政界の黒幕」辻嘉六と、その娘で「保守本流の女帝」と呼ばれた辻トシ子についての新事実が明らかになった。辻親子のカネの源流は、戦時中に戦略物資などを調達する中で巨利を得た児玉誉士夫だった。『昭和の女帝 小説・フィクサーたちの群像』のモデルである女性の謎に迫る、特集『小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実』では、本邦初公開の遺言状や手帳などを基に、戦後の経済復興や日本政治の真実を明らかにする。

#1 12月8日(月)配信
吉田茂、池田勇人、佐藤栄作らの内閣を支え、宏池会の陰の権力者として政局を動かした「昭和の女帝」…舞台女優が永田町で成り上がれた秘密

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#1

 かつて「保守本流の女帝」といわれたフィクサーがいた。32歳で大物政治家の秘書となり、吉田政権下の与党・自由党の重鎮7人による幹部会に出席を許され、池田勇人、佐藤栄作といった歴代首相と対等に渡り合った。その名は辻トシ子。自民党の名門派閥、宏池会の陰の権力者となり、自民党総裁選の結果をも左右した。政財界の潤滑油として暗躍した彼女の力の源泉は何だったのか。

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#2 12月8日(月)配信
自民党を動かした「昭和の女帝」辻トシ子…隠された権力者の謎に、岸田元首相ら歴代総理・総裁の証言で迫る【ドキュメンタリー前編】

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#2

 女性初の総理大臣より先に、日本には「女帝」がいた――。「昭和の女帝」辻トシ子の実像に迫るドキュメンタリー動画の前編。元首相の岸田文雄や宮澤喜一、元財務相の藤井裕久、元衆議院議長の綿貫民輔、小沢一郎ら側近たちの証言から、辻トシ子の権力の秘密を明らかにする。

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#3 12月9日(火)配信
政界の黒幕の“遺書”から読み解く自民党裏面史…日米外交の利権に食い込み、政局を動かす「昭和の女帝」の剛腕【ドキュメンタリー後編】

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#3

「昭和の女帝」辻トシ子の実像に迫るドキュメンタリー動画の後編。元首相の宮澤喜一、元財務相の藤井裕久、元衆議院議長の綿貫民輔、元財務官の大場智満ら側近たちの証言から、辻トシ子と米国政府との関係、さらには「戦後最大のフィクサー」といわれた児玉誉士夫とのつながりを明らかにする。

>>12月9日(火)配信

#4 12月17日(水)配信
岸田元首相が激白「辻トシ子さんは、宏池会が政権を取りに行くとき大活躍した!」池田、大平、宮澤政権発足の裏で暗躍した女性フィクサーの実像とは

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#4

 かつて「保守本流の女帝」といわれた辻トシ子と交流があった数少ない現役の政治家の一人が、元首相の岸田文雄だ。辻トシ子が果たした役割や、その権力の源泉について岸田に語ってもらった。

>>12月17日(水)配信

#5 12月19日(金)配信
「昭和の女帝」の父で“政界最大の黒幕”と呼ばれた辻嘉六…自民党のゴッドファザーとなった最後の“大陸浪人”のカネとオンナ

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#5

「日本最大の黒幕」といわれた辻嘉六は、日本自由党の結党資金を提供するなど、政治を裏から動かした。だが、自分の功績を明かさないことをポリシーとしていたこともあり、いまだに謎の多い人物である。本稿では、辻嘉六の生い立ちから、彼の資金源となっていた児玉誉士夫との関係などを明らかにする。

>>12月19日(金)配信

#6 12月20日(土)配信
なぜ政界のフィクサー・辻嘉六は鳩山一郎と吉田茂に巨額資金を渡したのか?陰の実力者誕生の経緯を藤井元財相が激白

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#6Photo by Hirobumi Senbongi

「保守本流の女帝」といわれた辻トシ子と実の姉弟のように付き合っていたのが、元財務相の藤井裕久だ。藤井に、辻トシ子の権力の源泉となった父・辻嘉六について語ってもらった。「政界最大の黒幕」といわれた辻嘉六は、なぜ鳩山一郎や吉田茂を支援したのか。

>>12月20日(土)配信

#7 12月24日(水)配信
「昭和の女帝」辻トシ子は佐藤栄作首相と同格、彼女を前にした竹下登官房長官は“直立不動”だった!藤井元財相が明かした永田町「真の序列」

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#7Photo by H.S.

「昭和の女帝」辻トシ子と姉弟のように付き合っていた元財務相の藤井裕久に、彼女の権力の秘密を語ってもらった。

>>12月24日(水)配信

#8 12月26日(金)配信
自民党の前身・日本自由党の結党資金390億円を提供…「政界の黒幕」辻嘉六と児玉誉士夫による秘密工作の全貌

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#8

 自由民主党の前身である政党の結党資金は、硝煙と血の臭いが染み込んだ闇のカネで賄われていた。資金の出所は、海軍のために戦略物資を中国大陸で調達する中で巨利を得た児玉誉士夫だ。しかし、戦争成り金にすぎなかった児玉が、同党代表の鳩山一郎に直接カネを渡そうとしても、受け取ってもらえなかっただろう。両者を仲介したのが、辻トシ子の父、辻嘉六だった。戦後の保守政治を支えた闇の資金の謎に迫る。

>>12月26日(金)配信

#9 1月6日(火)配信
自民党のゴッドファーザー・辻嘉六の“遺言状”を公開!児玉誉士夫、米情報機関とのつながりが判明…結党資金を鳩山に差し出した黒幕の遺産の行方

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#9

 日本自由党の結党資金を提供した辻嘉六は1948年12月21日に息を引き取る。その3日前に、辻嘉六が作成した遺言状を筆者は入手した。遺言状には、結党資金の原資を辻に差し出した戦争成り金、児玉誉士夫の名前が頻出する。当時、巣鴨プリズンに収監されていた児玉に対し、辻嘉六が与えた指示の内容とは。本稿では、辻嘉六の政治的な遺産が誰に、どのように引き継がれたのかを明らかにする。

>>1月6日(火)配信

#10 1月9日(金)配信
政界の大立者から“遺産”を受け継いだ「昭和の女帝」辻トシ子が、吉田・池田・佐藤ら歴代首相を手玉に取れた理由

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#10

 辻トシ子は30代の駆け出し秘書の頃から、吉田政権下の与党・自由党の重鎮7人による幹部会に出席を許されたり、1955年の保守合同に向け、吉田茂と鳩山一郎が最終的に合意する場に同席したりと、永田町の中で特異な存在だった。その後も、岸信介内閣では日本初の女性副総理秘書官、池田内閣では自民党幹事長秘書といったように権力の階段を上っていく。彼女が、とんとん拍子に出世できた理由とは。

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#11 1月16日(金)配信
「昭和の女帝」辻トシ子が大蔵省、通産省などの官僚を意のままに動かせた秘訣は?霞が関を掌握することで銀行、トヨタ、電力会社も影響下に

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#11

 辻トシ子の権力の源泉は、大蔵省をはじめとした中央省庁を影響下に置いていたことだった。50年以上にわたって、課長級以上の幹部職員を集めた昼食会などを省庁別に開いたり、子供の就職をあっせんしたりして、エリート官僚らを手なずけた。子飼いの官僚たちは、彼女の下に持ち込まれた陳情を処理するのに役立つだけでなく、退官後も銀行やトヨタ自動車などに天下りし、財界を動かすための手駒となった。辻トシ子の官僚コントロール術を明らかにする。

>>1月16日(金)配信

#12 1月23日(金)配信
大平内閣誕生に向けた「昭和の女帝」辻トシ子による秘密工作を解明!日米オレンジ問題で福田派の“利権”を切り崩し、宏池会に利益誘導する剛腕

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#12

 岸田文雄元首相は、辻トシ子について「(宏池会が)政権を取りに行く際、辻さんの活躍が大きな意味を持っていた」と語った。本稿では、宏池会に政権を握らせるために、辻トシ子が具体的にどんな工作を行っていたのかを、彼女の手帳や米国の大物ロビイストが残した内部資料を基に明らかにする。大平正芳内閣誕生の裏で、日米のフィクサーたちはどんな密謀を巡らせていたのか。

>>1月23日(金)配信

#13 1月29日(木)配信
「昭和の女帝」と米情報機関の元工作員によるトヨタ車の輸出戦略、日米貿易摩擦をカネに変える500億円プロジェクトの全貌

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#13写真提供:Great American Lines

 辻トシ子は、日米オレンジ問題の裏で暗躍していた。本特集の前回記事の通り、宏池会に近い企業に利益をもたらすオレンジの輸入枠拡大を実現するなどして、宏池会会長だった大平正芳の首相就任を強力に後押しした。本稿では、オレンジ自由化と同時並行で、辻トシ子と、米政府とつながる日系2世の実業家が進めていたトヨタ車の輸出プロジェクトの全貌を明らかにする。

>>1月29日(木)配信

#14 1月30日(金)配信
政治史の研究者が“昭和の女帝”の裏の役割を喝破!「辻トシ子は政治家が直接扱えないカネの濾過機だった」青学・小宮京教授寄稿

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#14

 日本自由党や自由民主党の創設の経緯に詳しい青山学院大学文学部史学科の小宮京教授に、「昭和の女帝」辻トシ子が永田町で果たしていた重要な役割について寄稿してもらった。現代の「政治とカネ」や「派閥政治」の問題にもつながる彼女の極秘ミッションとは。

>>1月30日(金)配信

#15 1月31日(土)配信
「昭和の女帝」の鶴の一声で、住銀のJTへの融資が復活!オイルメジャー・JA全農・電力会社をも操る“神通力”の正体

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#15

 有力な政治家や中央省庁の幹部を影響下に置いていた「昭和の女帝」辻トシ子は、企業をも自在に動かすことができた。規制や補助金といった利益供与や、天下りした子飼いの元官僚らを通じて、財界をコントロールしていたのだ。辻トシ子の企業への影響力を示すエピソードを明らかにする。

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#16 2月1日(日)配信
戦後最大のフィクサー、児玉誉士夫と「昭和の女帝」辻トシ子は裏でつながっていた!?米情報機関の工作員だった日系2世がつなぐ地下人脈

小説「昭和の女帝」のリアル版 辻トシ子の真実#16

 日本の政界には、長年にわたり隠然たる影響力を持った男女のフィクサーがいた。自民党の前身である保守政党の結党資金の原資を提供した児玉誉士夫と、日本最大の黒幕といわれた辻嘉六を父に持つ辻トシ子だ。2人とも、辻嘉六から遺産を引き継いだ“相続人”であり、米国と連携しながら伸し上がったという共通点がある。しかし、両者は表向き無関係であるかのように振る舞っていた。本稿では、辻トシ子の手帳など未公開史料を基に、辻と児玉の関係に迫る。

>>2月1日(日)配信

(敬称略)

Key Visual by Noriyo Shinoda

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