1000億円以上の賦課金が
電力会社のフトコロに?

 エネ庁によると、13年度については、①買取総額見込額は4800億円、②回避可能費用見込額は1670億円、③費用負担調整機関の事務費見込額は2.5億円とされており、再生エネ賦課金総額は3133億円(≒4800億円-1670億円+2.5億円)となる。

 先述の自民党PTで問題視されたのは、ここにある回避可能費用の考え方についてである。具体的には、河野議員のブログ記事にあるように、自然エネルギー財団が昨年9月に公表した「回避可能費用の計算方法に関する分析」というレポートを引用しながら、次のような主張をしている。

1)このレポートは、経産省の回避可能費用の計算がおかしいと指摘する。

2)経産省は、水力発電、原子力発電、火力発電などのすべての電源の運転コストを足して、総発電量で割った金額を回避可能費用としている。つまり運転コストが1キロワット時2円の水力発電と1キロワット時8円の火力発電が同じ量を発電すれば、経産省式では回避可能費用は1キロワット時あたり5円になる。

3)しかし、あなたがもし電力会社の経営者なら、再生可能エネルギーによる電力を買い上げた分、発電コストの高い火力発電所を止めるだろう。運転コスト2円の水力発電と8円の火力発電を同じ発電量ずつ止めるなどということはしないはずだ。だから、本来の回避可能費用は、1キロワット時5円ではなく8円のはずだ。

4)東京電力が2012年6月に電気料金審査専門委員会に提出した資料には、「運転単価の安い電源がより高稼働率になるように計画」すると明記されている。こうしたことを考えると、経産省による回避可能費用は不当に安く計算され、消費者が負担する再エネ賦課金が巨額になっている。本来、刻々と変わる回避可能費用は、その時間帯の卸電力価格でみるべきだ。

5)自然エネルギー財団が、回避可能費用に卸電力価格を使って再エネ賦課金を計算すると、2400億円となり、経産省の計算による賦課金3133億円と比べ、700億円も安くなる。全電源の平均運転コストを条件を同じにして計算すると、経産省方式と卸電力価格方式で、実に再エネ賦課金の総額は1000億円以上違う。

6)つまり経産省によって、電力消費者は700億円から1000億円以上もぶったくられ、その分が電力会社の懐に入っていることになる。再生可能エネルギーの普及促進に必要な資金源である再エネ賦課金が、こんないい加減に使われていることを許してはいけない。