『週刊ダイヤモンド』

 日本の景気は、踊り場にあるのか、二番底を迎えるか。株価は上昇か下降か。円高はどこまで進むか。日本企業は競争力を回復できるか。鳩山政権は存続できるか。参議院選挙はどうなるか。

 2010年は、政治も経済も社会も不安定要素が多く、先行きは極めて不透明です。

 今年最後の特集は、視界不良の2010年を乗り切るための“羅針盤”、「2010年 総予測」をお贈りします――。論者は、例年以上に超豪華です。

 “ミスター円”こと榊原英資・早稲田大学教授は、「株価は8000円割れの株価下落、70円台の超円高もあり得る」「デフレ、円高、株安が重なり、2番底は避けられない」と予測します。

 一方、稲盛和夫・京セラ名誉会長は、「中国・東南アジアの外需が堅調で、二番底はない」と言います。

 意見は分かれましたが、ご両名とも、民主党幹事長の小沢一郎氏と親交があり、2010年のキーマン。この予測にある背景を、本誌でお読みください。

 中長期の日本の未来については、悲観論を野口悠紀雄・早稲田大学教授に、楽観論を原田泰・大和総研チーフエコノミストに論じていただききました。

 景気対策には財政出動が望まれますが、すでに国債残高は860兆円超。井堀利宏・東京大学教授が「危機的状況。再建先送りは許されない」と言うのに対して、気鋭の経済評論家の山崎元氏は、「過大ではなく、デフレ対策の財政拡大こそ今は必要」と反論します。

  また、「派遣労働」については八代尚宏・国際基督教大学教授vs.湯浅誠氏、「死刑制度」について鳩山邦夫・元法務大臣vs.亀井静香・内閣府特命担当大臣、「外国人の地方参政権」について民主党の川上義博議員vs.稲田朋美氏をはじめ、「食糧問題」「CO2の25%削減の可否」「景気」「株価」「為替」など様々なテーマについて、それぞれの識者が異なる立場から論じています。

 政局はどうなるか。キャスティングボードを握る可能性が高い渡辺喜美・みんなの党代表は、「弱り切っている自民党は、参議院選挙も民主党に勝てない」と言い切ります。

 また、サッカーのワールドカップを松木安太郎氏(日本の1次リーグ突破から優勝チームまでを予測!)、冬季五輪の日本人の活躍を二宮清純氏、幸福論を香山リカ氏らにうかがったほか、映画、テレビ、歴史、婚活、若者、ミシュランガイドの2010年に至るまで、注目のテーマはフルにカバーしています。

 新聞などメディアの行方については、小説家の真山仁氏(本誌に『ザ・メディア』連載)とジャーナリストの上杉隆氏が対談で、忌憚のない意見を交わします。

 まだまだあります。坂本竜馬とデジタル情報革命についての思いを語る孫正義・ソフトバンク社長、東大や京大でのベストセラー『思考の整理学』の外山滋比古・お茶の水女子大学名誉教授による思考法の提示、鳩山政権への幻滅を語るビル・エモット元『エコノミスト』誌編集長、金融危機を分析するジョセフ・スティグリッツ・コロンビア大学教授、ジョージ・ソロス……。

 もちろん、本誌記者による自動車、電機、流通など各業界の動向・再編予測も例年以上に充実しています。

 この「総予測特集」は、100人超の豪華執筆陣、総ページ数150ページ超という、編集部の総力を挙げた特集です。2050年までの「未来年表」(野村総合研究所・編)の中綴じ付録もついています。

 2010年の荒波に乗り出す前に、どうぞ本誌をご一読ください。
 
(『週刊ダイヤモンド』副編集長 大坪 亮)