友人のA氏がちょっとしたコツで
眠れる人に変わった!

 慣れ親しんだこれらの習慣を見事に改善した友人の例をご紹介しましょう。

 彼は、A氏ではありませんが、運動不足で遅い食事が習慣になっているコーヒー好きのビジネスパーソンでした。個人的に不眠を相談されたので、上記の注意点を伝えました。当然、友人は「そうはいっても……」と反撃してきました。そこで私は、「すべて同時期に改善しようとするから無理だと思うんだよ。一つずつ、できることから進めていくことが肝心なんだ」と言いました。

 この友人には、まず遅い食事を何とかしよう、と伝えました。最初は、午後7時くらいの夕食時間に簡単なものでいいからお腹に入れるように指示しました。サンドイッチでもおにぎりでも構いません。そうすることによって、帰宅後にドカ食いするほど空腹でなくなります。

 次に、自宅のコーヒーをカフェインレスにしてもらいました。自宅でのコーヒーを禁止するほどの厳密なルールは長く続きませんので、コーヒーを飲む“行為”はやめず、内容を若干変えたのです。運動不足は仕事が忙しくなかなか実行できていませんが、他の点でできるところから改善し、ぐっすり眠れる日が多くなったと笑顔で話しています。こうして不眠が改善した結果、朝からの重要なミーティングでもスッキリとした頭でプレゼンができ、「先日、顧客から褒められた」と嬉しい話を聞きました。

 不眠解消にはこれがいい、健康にはこれがいいと言われても、忙しいビジネスパーソンにはなかなか実行できない、実行できても続かない、という意見もごもっともだと思います。最初からすべてをやろうと思わないでください。私が友人にアドバイスしたように、一つずつ、少しずつ変えていくだけで効果は必ず期待できるのです。

(この内容は、『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』より抜粋)


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