日本で初めて「日本経営品質賞」を二度受賞、12年連続増収増益の株式会社武蔵野社長でありながら、指導500社中100社が過去最高益、13年連続倒産企業ゼロという“経営のカリスマ”小山昇氏。『【決定版】朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる!』 を発売直後の著者に、「なぜ“3つの整頓”が大事なのか」を聞いてみた。
「物」「情報」「考え方」の3つを「整頓」する
前回は、環境整備の「整理」についてお話ししました。今回は、私がここ数年、最も大事だと言っている「整頓」の話をしましょう。
「整頓」とは……、
「いつでも、誰でも使える状態を保つこと」
です。
物の置き場所を決め、向きをそろえ、仕事がやりやすい環境を整えます。
「よく使うものは手前に置き、あまり使わないものは奥に」という具合です。
「整理」が、やらないことを決めるための戦略なら、「整頓」は戦術です。
整頓は、整理(戦略)で決めたことを具体的に実現することです。
「整頓」するのは、次の3つです。
1.「物」の整頓
2.「情報」の整頓
3.「考え方」の整頓
◆1.「物」の整頓
物を置くときに、「自発的に向きをそろえる社員」は武蔵野にはいません。
ですから、名前、数字(数量)、色、記号などで管理して、置き場や置き方を明示しています。
椅子、ペン、定規、ハサミ、ホチキス、ほうき、ぞうきん、本棚に至るまで、形をそろえることが大切です。
「物はキレイに置こう」と指示を出したところで、キレイにそろうはずがありません。
なぜなら、「キレイ」という感覚は主観的であり、人によって違うからです。
したがって、整頓をするときは、誰がやっても「決められた場所に、決められた向きで置く」ための工夫が必要です。