さらなるパフォーマンス向上のために
気を付けなければいけないこと
3番目の「午後3時までに実行」については、人間の体内リズムと関係があります。
遅過ぎる昼寝は、体内リズムが乱れる原因にもなり、昼夜逆転の生活を招いてしまう可能性があります。通常の体内リズムであれば、午後2時頃に強い眠気が生じますので、その時間の前後を利用して昼寝を取るのが最善です。
4番目は、「徹底的に体を休める」ことです。実はビジネスパーソンにとっては、これがいちばん難しいかもしれません。ついつい周りのことが気になってしまったり、目はつぶっているのに頭はフル回転……なんてことも。
休むなら覚悟して休むことが大切です。中途半端に本を読んだり、考え事をしたりしないように。身の回りもお休みモードへシフトしましょう。まず、ベルトやネクタイを緩めます。時計も外し、靴も脱ぎましょう。光のある場所ではアイマスクを利用し、音がある場所では耳栓も装着します。
最後の5番目「目が覚めたら脳に刺激」は、昼寝から起きたときに最速で仕事にギアチェンジできる方法でもあります。
昼寝から目覚めたあとにボーっとしていたら何のための昼寝か分かりません。昼寝後は全開の集中力で活動に戻っていけるように目を覚ます工夫をしましょう。例えば、光を浴びる、冷たい水で顔を洗う、近くにいる人と会話をする、階段を使って1フロア上がるなどです。
今年3月に厚生労働省健康局が発表した「睡眠指針2014」でも、「午後の早い時刻に30分以内の短い昼寝をすることは作業効率の改善につながる」とされています。昼寝を効果的に使って、午後からのパフォーマンスを一気に上げていきましょう。拙著『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』(ダイヤモンド社)でもお伝えしましたが、疲れと「睡眠」は切っても切れない関係にあります。
一流のビジネスパーソンがなぜ一流なのか。それは「眠り」や「食事」「ストレス」とも戦略的に付き合うことを知っているからなのです。