売れる営業マンがずっと売上をあげているわけではありません。いいときもあれば、悪いときもあります。ただ、いいときがグンと伸びるので、悪いときが目立ちません。反対に、売れない営業マンは上が伸びずに、下が目立つ。だからこそ、減点をへらしていく仕事づくりが求められるのです。
新刊『営業が死ぬほど嫌いでもラクに結果を出せる36のコツ』の著者・嶋津良智氏による連載第6回。
アベレージを右肩上がりに変えていく
景気に波があるように、人間だって、いいときもあれば悪いときもあります。
商談でのトークが冴えて既存顧客との関係も好調で、次々と受注できるような絶好調の時期が続いたかと思えば、一転してスランプに陥り、契約どころかアポイントも全然取れなくなる、そんなときもありますよね。
いいとき・悪いときがあるのは人間ですから仕方がないこと。でもそれをそのままにしておくのは、できる営業マンとはいえません。
いいときにプラス100、悪いときにマイナス100の変動があるとすると、その変動を繰り返しているだけでは、平均を取ったら水平のままで、いつまでたっても成長していることにはなりません。
いいときはそのままに(あるいはもっと伸ばし)、悪いときのマイナス変動を少しでも減らすことができれば、上下の波がありつつ、長い目で見れば「右肩上がり」に推移していくことになります。
仕事における好調・不調の波を押さえつつ、なるべく右肩上がりに成長していくために、私が日頃から実行していることは、「イエローライン戦略」です。
私はいろいろなことを、「人生なんとかなるもんだ」と楽観的に考えてはいますが、この「なんとかなる」には2種類あります。
・なんとかしようと思ってなんとかなっている
・何もせずにただなんとかなっている
前者は戦略的で、後者は単なる偶然。「イエローライン戦略」が目指すのは前者。