ダイエットに失敗する、資格取得のパンフレットを取り寄せたのに勉強を始められない、そして、いざという時に失敗してしまう……。あなたには、そんなところはないでしょうか? 実はこれらはすべて“思い込みのせいだ”と語るのは『人生の99%は思い込み』の著者、心理学者の鈴木敏昭氏。
20年間思い込みを研究してきた著者が語る、自身の思い込みの正体を突き止め、脱却する方法とは――(編集・佐藤 智)
すべては「自分って何だ?」から始まった。
思い込みの謎を解く旅にでかけよう
私が中学校2年生のとき。ふと「自分は、なぜ自分なのだろう?」と思った。何を言っているのかと思われるかもしれない。しかし私は、この疑問が心から離れなくなった。
なぜ「自分」はここにいる「自分」であって、隣の「◯◯くん」ではないのか? なぜ自分は運動の苦手な「自分」であって、運動の得意な「△△くん」ではないのか?
「自分って何だ?」
その素朴な疑問から私の旅は始まった。
「自分」の正体をつかむために、心理学を志した。そこで、どうも「自分」というものを理解する上で「思い込み」がキーワードになることに行き着いたのだ。
端的に言えば、自分という存在は「心がつくり上げているだけの思い込み」である。よって、思い込みの正体さえ見つけることができれば、自分を理解することができるのではないか? そういう思いで「思い込み」の研究を続けてきた。
世の中には、
自分を変えたい、
性格を変えたい、
人生の流れを変えたい、
という人が多くいる。
しかし、自分というものは、思っている以上に強固で変えにくいもの。
いまの状況に不満があり、人生を変えたいと願うのであれば、まず自分を支配している「思い込み」が何なのかを理解し、それを取り除く必要があるのだ。
人は変わるのは難しい。しかし、可能性はある。
「思い込みの謎を解く旅」を一緒に楽しもう。