このセミナーを本格的に始めたのは、2013年11月。普段は東京で仕事をしているので、もちろんセミナーも東京で開催していましたが、他の都市への進出は早く、2013年12月には大阪・名古屋・福岡で開催しました。

 最初のきっかけは福岡。ちょうど福岡の方が、東京出張のついでにセミナーに参加してくれて、「ぜひ福岡にきてください!」と言ってくれたので、せっかくなので行ってみました。このあたりが副業のよいところで、特に収益にならなくても、旅行と思えばいいか、と気軽に行くことができるわけです。セミナー事業は私1人しかいないので、誰かに相談する必要もない。

 そんなノリで、大阪・名古屋も12月に開催。その後、仙台と札幌まで広げましたが、札幌開催は残念ながら1名のみ。これ以上地方にいくと、まったく採算が合わないなということで、それ以外の都市は控えました。またいろいろ全国を回ってみたいという希望はあります。

 東京以外の開催は、会場費に加えて交通費・宿泊費がかかるので、赤字になります。ただ、面白いのは、大阪や名古屋、福岡で開催したことをフェイスブックなどで紹介すると、なぜか東京でのセミナー参加者が増えるんですね。おそらく、このフェイスブックを見た人が、「大阪や名古屋でも開催しているんだから、きっと繁盛しているセミナーなんだろう。では行ってみるか」と思ったのかもしれません。つまり、さまざまな場所で開催することが、セミナーのブランド向上につながるわけですね。

 セミナーは、その内容はもちろん大切ですが、ブランドイメージもとても重要です。その点で、東京以外で開催することで、結果として東京の集客力が上がって収益増加につながったわけです。

 となると、「ええ!?こんなところでもセミナーやっているのか!それはすごい!」と思ってもらうためには…海外!

エクセル週末起業(12)<br />赤字でも地方・海外セミナーをやり続ける理由

 2014年3月、つまり東京開催から3ヵ月後にはシンガポールで開催しました。このシンガポールで開催した経緯は、過去のコラムで紹介しているので割愛しますが、この宣伝効果は極めて大きかったです。

 そして、その後は台北でも開催。これも宣伝効果が大!

 この日本全国、そして海外の開催を通じて学んだことは、投資対効果は「単体」で見てはいけないということです。福岡開催、シンガポール開催自体は赤字でも、それをフェイスブックで紹介すると、セミナー自体のブランドが向上し、東京での参加者が増えることがあります。

 ただ、東京以外で開催すると、何かとトラブルはつきものです。過去最大の赤字は、2014年1月の福岡開催でした。

 土曜に福岡で1日セミナー、日曜午前に東京に移動して、午後から東京でセミナーというスケジュールがありました。ところが、日曜は東京が大雪でフライトがすべてストップ!東京に帰れない…。

 そこで、福岡から新たに名古屋までのフライトのチケットを買って、名古屋まで飛び、空港から名古屋駅まで移動して、名古屋駅から新幹線で東京に移動しました。東京のセミナー会場に到着したのは、セミナー開始10分前!これはもう、思い出したくないくらい費用がかかり、大赤字になって気持ちが沈んだまま東京でセミナーを開催しました。