今回は中~上級者向けに、グリーン周りのバンカー(ガードバンカー)から、寄せワンを取るテクニックを紹介しましょう。

 バンカーショットで大事なのは、「砂の硬さ」の見極めです。インパクトでクラブヘッドと直接コンタクトする砂が、硬いのか、それとも軟らかいのか。その判断がとても大切で、砂質に適した打ち方ができるようになれば、大きなミスがなくなり、ピンに寄る確率がアップします。コースによって、また各ホールによっても、硬さが異なる場合があるので注意してください。

【第35回】アマチュアゴルファーのお悩み解決セミナー<br />Lesson35「かかとの埋まり具合で砂の硬さをチェック」
スタンスをセットするときに足の裏で砂の硬さを判断する(上)。かかとが砂の中に埋まるかどうかが1つ目安となる(右)

 砂の硬さは、セットアップの段階でチェックします。もちろん、手やクラブで砂に触れるとペナルティになるので、両足の「かかと」を使うことがポイントです。

 スタンスを取って足場を固めるときに、かかとを左右に少し動かして、砂の中に埋めていきます。その結果、かかとが砂の中にすっぽりと埋まれば「軟らかい砂」、埋まらなければ「硬い砂」と判断できます。

 硬い砂の場合、ボールの下にクラブが入りにくく、クラブヘッドが弾かれてしまう危険がある。そこで、「アウトサイドイン」にスウィングすること。そうすると、クラブヘッドが上から下りて打ち込むことができるため、硬い砂を削り取ることが可能になるのです。

 反対に、軟らかい砂の場合は、クラブヘッドが砂の中に潜り過ぎて、エクスプロージョン(砂の爆発)が弱くなりがち。それを防ぐには、「インサイドアウト」にスウィングすること。打ち込むよりも、払い打つイメージを持てば、砂とボールを一緒に弾き飛ばすことができます。

【第35回】アマチュアゴルファーのお悩み解決セミナー<br />Lesson35「かかとの埋まり具合で砂の硬さをチェック」
砂の硬さに応じてスウィング軌道を変化させることで、クラブヘッドの入り方が変わる。これがワンランク上のテクニックだ

 砂の硬さの見極めに迷ったときは、硬い砂の打ち方を選択したほうがいいでしょう。たとえ、砂が軟らかかったとしても、アウトサイドインにクラブを振っていれば、大きなミスにはなりません。

(取材・文/小山俊正)