【累計90万ページビュー突破の人気連載!!】
発売1ヵ月で第4刷まで版を重ね、刊行から2ヵ月近くオンライン書店の「ロジカルシンキング」ジャンルで第1位に輝き続けている『あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか ― 論理思考のシンプルな本質』。
今回のテーマは本連載のタイトルでもある「学歴」だ。津田氏が今回の執筆を思い至った「苦い体験エピソード」とともにお伝えしていく。
【これまでの「人気記事ベスト3」はこちら!!】
第3位!▶︎高学歴ほど「ルーティンワーク」にハマる
第2位!▶︎できる人ほど「情報収集」しない。知識の正しい増やし方は漱石に学べ!
第1位!▶︎無能な人ほとまず「調べよう」とする
「学歴なんて社会に出たら関係ない」は本当か?
「君たち、そんなことでは、東大卒のやつらに一生勝てないぞ!」
200名近い大学生に向かって、僕は声を荒らげていた。生来、他人のことはあまり関知しない主義だが、このときばかりは言わずにはいられなかった。あまりにも無念でならなかったからだ。
* * *
1年半ほど前、ゲスト講師として某私立大学の教壇に立ったときのことだ。
古くからの友人がその大学で授業を受け持っており、彼から声をかけてもらったのが直接のきっかけだった。その友人というのは、かつていくつかの伝説的テレビ番組を手がけた元フジテレビ・プロデューサーである。
彼がつくった番組を観て育ち、「将来的にクリエイティブなことがしたい」という思いを持った学生たちが、その授業には殺到していた。
僕はその授業のプレゼンテーション課題の講評役として招かれていた。
プレゼンのお題は「クール・ジャパン」。
元も子もない言い方をすると、どの発表も講評以前のレベルだった。もちろん僕の求めるハードルが相当に高かったのかもしれない。かつてBCGや博報堂といった企業にいたころには、「達人たち」のプレゼンを飽きるほど見せられてきたからだ。
とはいえ、そうしたスキル以前に、学生たちのプレゼンには「決定的なもの」が脱落していた。