本質をひとつ掴む。
何が本質かは人により違うが話すことで深化する

 話を戻しましょう。「非ビジネス基礎」の目的と読み方の話です。本当の目的は、楽しむことなのですが、将来役に立つ「点(dot)」を得ることでもあります。そうであれば、全部を熟読する必要はありません。楽しく斜め読みで十分です。

 そして、何かひとつでいいので、本質的な学びやインサイトを見つけ出しましょう。その本を読んで、ビックリしたこと、感動したことがきっとそれにつながります。

 レンズマンのレンズって、本当にフシギで格好いいんです。それは特殊な認識票であり、そしてレンズマン同士を結びつける力を持っています。4000億個の恒星、数億の文明を擁するこの銀河系(天の川銀河)を、ひとつに束ねるための力とは、(レンズが与える)「言葉に依らない精神感応力(テレパス)」だったのです。

 同じ本を読んでも、何が本質かは人によっても違うでしょう。でも、刺激にもなるので「同好の士」が集まっての読書会は役立つかもしれません。同じ本を読み、それについて話し合うって、なかなかに面白い経験です。

「感動ポイント」「そこへの解釈」が、人によってバラバラであることに気がつくだけでも収穫です。でももし感動ポイントが同じだったら、「感動を議論する(非論理的なものの論理化)」という、面白い経験を積むことができます。きっとそこから、新しい本質が見つかるに違いありません。

■「非ビジネス基礎」の目的と読み方
【目的】楽しむ。そして何か本質をひとつ掴む
【形態】自由。良いデザインの紙の本が、一番テンション上がるかも
【読書方法】斜め読みで十分。ストーリーのあるものは通読したい(オチが知りたい)ところだが、途中まででもOK
【読む場所】どこでもいいが、本質の探求には「読書会」も有用かも
【記録方法】得た本質を忘れたくなければ、どこかにメモ!

(第6回に続く)