「体験」では終わらせない、リアリティの追及

熊谷 では具体的に、才能を開花させるためにどんなことを意識されているのかを教えてもらえますか?

曽山 一番意識しているのは「リアリティ」です。実際に弊社の現場が抱えている“リアル”な課題について考えてもらったり、“リアル”な事業を企画してもらいます。ジャッジも弊社の現場社員が行っています。

例えば、広告部門の場合、「動画専門の広告部署の売上を上げるための戦略を考えよ」といった実際の課題を与えて、その提案内容について事業担当者がフィードバックします。優れた内容であれば、インターン生のアイデアを採用することもあります。

インターンシップ人気No.1の<br />サイバーエージェントが<br />優秀な人材採用のために行なっていること<br />

熊谷 それはすごい!実務に直結していますね。

曽山 直近で実働までたどり着いた事例では、就活生向けに内定者の実態を生放送で配信する『サイバーエージェント就活チャンネル(以下、就活チャンネル)』があります。これは、2017年のインターン生が出したアイデアなんです。

 「採用×動画」に力を入れたいと検討していたところ、弊社の新卒採用の責任者から、「インターン生が考案したユニークなアイデアがある」と声をかけてもらったことがきっかけとなりました。番組は、撮影、機材納入、番組の編成まで、すべて彼らに任せています。

熊谷 学生にとっては、またとない機会ですね。

曽山 実業に直結している仕事を、そこで働く最前線の人達と“ガチ”でやる。真剣勝負でやれるリアリティこそが、才能を開花させるのだと思います。