大学系列校も多い30台後半の中位校
表4には、偏差値30台後半と偏差値はついていないものの21年の志願者が100人以上だった入試を中心に挙げてある。いずれもギリギリまで出願を受け付けており、最終的にどこまで伸びるのか、現時点では見当がつかない。
このランクになると、500人を集めるような入試はない。2科4科の一般的な学力試験と適性検査型に代表される偏差値がつかない試験とに大別されるため、その順に見ていこう。
まずは、偏差値30台後半の大学系列校を中心とする入試である。日大系列が3校ある。日本大学第三(第1回)は、21年に47人上乗せして461人まで増やした。四模試も男子1割弱増、女子9割増と人気だったものの、現状は男子の勢いが弱く、女子も微増程度で、22年も実倍率2倍程度を維持しそうな情勢である。日本大学第一(4科第1回)は、四模試男子2割半増で増加基調にあるものの、女子の勢いが弱く21年並みを確保できるかという状況だ。日大系列唯一の女子校である日本大学豊山女子(4科・2科)は緩和気味で、2倍割れとなりそうである。
東海大系列の2校は、21年に2割減らした東海大学付属相模(A)が、男子増加、女子減少と傾向が分かれ、21年並みは確保しても20年の水準は難しい情勢だ。東海大学付属高輪台(第1回)は、女子がすでに21年を大きく上回っており、前年並み確保は減少気味の男子の踏ん張りにかかっている。
文教大学付属(第1回)はすでに21年を超え、20年水準をうかがう勢いにある。21年に2割強増やした立正大学付属立正(第1回午前)は、すでに21年実績の9割方確保しており、続伸が期待できそうだ。ここ数年志願者数を伸ばしている日本工業大学駒場(第1回)は、少し弱含みである。関東学院六浦(A-1日程)は、20年超えは確実で、21年も上回れるかという状況にある。
実践女子学園はすべての入試で志願者を増やしており、22年入試で最も勢いのある学校の一つといっていい。初回である第1回午前は、すでに志願者数2倍増の勢いで、実倍率も2倍を超えて3倍に迫るほどとなっている。白梅学園清修(第1回午前)と桐朋女子(A)は21年並みを維持しそうである。大学系列校以外で好調な学校もある。21年に99人だった品川翔英(第1回)は、21日時点で146人と大幅に増加、2倍増の勢いとなっている。