真壁昭夫
中国のAI企業にとって「日本企業」は脅威?オープンAIが日本との連携強化を目指すワケ
オープンAIのサム・アルトマンCEOは、日本企業に連携強化を呼びかけた。半導体の製造や検査装置、感光材やシリコンウエハーなど、高純度部材の製造技術において、日本企業の競争力は高いからだ。一方、習近平体制下で開発に明け暮れる中国のAI企業にとって、日米企業の連携はそれなりの脅威になるはずだ。エヌビディアとトヨタ自動車が連携したように、AIで全く新しい需要を創出する成長の兆しは増えつつある。他方、トランプ大統領が米国ファーストを貫き、「関税」を武器に、同盟国に対中制裁に参画するよう強要する可能性は高いだろう。

「ディープシーク・ショック」でエヌビディア株暴落…トランプ氏の“中国AI対抗策”に日本経済が巻き添えを食らう最悪シナリオ
2月1日、トランプ大統領はカナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を、中国には10%の追加関税を4日から課す大統領令に署名した。1月末には、中国AI「ディープシーク」が出現した影響で、米エヌビディアの株価が暴落し、約88兆円もの時価総額が吹き飛ぶ「ディープシーク・ショック」が起きている。米中関係が世界経済を混沌とさせるリスクが顕在化する中、貿易戦争が激化すれば、わが国経済にとっても重大なマイナス要因になることは間違いない。

中国が世界中に「デフレ」をばら撒く!? “世界史上最もゆがんだ経済”が招く、貿易戦争の巨大リスク
1月末から中華圏の旧正月・春節が始まる。最新データを見る限り、中国経済は内需不足やデフレなどが深刻だ。自動車輸出で成長をかさ上げしているものの、過剰生産で他国にしわ寄せが及んでいる。不動産バブルが崩壊し、依然として大手デベロッパーの経営再建にめどが立たない。中国政府にとって、債務問題はもはや深刻過ぎて手が付けられないのかもしれない。中国経済の歪みは世界に波及し、自動車を中心に貿易戦争が勃発するリスクは上昇傾向にある。

空前の人手不足…なのに企業が「早期退職」を増やす納得の理由
1月も後半になり、人事異動が話題となるシーズンだ。また、新卒学生の就職活動や社会人の転職活動も活発化している。日本の労働市場には問題点が多いが、徐々に変化しつつあるのも事実だ。賃上げをして優秀な人材を確保できなければ、「人手不足倒産」の憂き目に遭うことになる。中小企業には死活問題であり、今年は中小企業で早期退職実施や、M&A(企業の合併・買収)の重要性が高まることも、労働市場に好循環をもたらす一因になるはずだ。

理由を知ってゾッとした…中国で異例の「最新iPhone値下げ」が始まったワケ
1月3日、中国政府は消費喚起のため電気自動車や家電に加えて、スマホやタブレット端末、スマートウォッチの買い替えにも補助金を支給すると明らかにした。政府は昨年夏から3000億元(約6兆円)もの巨費を投じた経済対策を実施している。しかし、その成果を疑問視する専門家は多い。中国の経済政策に圧倒的に足りない視点は何か。

こりゃホンダと日産が統合を目指すワケだ…日本企業の「技術の遅れ」がもはや深刻レベルだった
2025年は自動車業界の大変革がいっそう際立つ年になる。大手メーカーの勢力図の変化に加えて、モビリティーの価値そのものが変化しているからだ。鍵を握るのは電動化とソフトウエア。しかし、日本勢の技術力には不安が残る。何より、もっと柔軟でオープンな発想力が求められるはずだ。

そりゃウォンも売られるわ…韓国の「腐敗ランキング」順位が当然の結果だった
韓国で前代未聞の政治混乱が起きたことで、経済へもマイナスの影響が広がっている。もはや誰が韓国の大統領になっても、政財界の癒着は続き、経済格差が拡大するといった見方すらある。韓国の政財界の癒着はどれほどなのか? 国際調査「腐敗認識指数」ランキングで確認してみよう。

日本生命は1.2兆円、積水ハウスは7200億円…日本企業が超大型買収に踏み切る“真の狙い”に背筋が伸びる
2024年は、いわゆる名門企業が、米国企業の大型買収に踏み切るのが目立った年だった。自動車や製薬などグローバルな競争が当たり前となった業種に加え、今後は保険や住宅、食品、生活用品など内需型の業界でも、海外進出を重視する企業は増えるだろう。2050年に日本の人口は9500万人程度になる。今後、全国の自治体のうち4割が消滅する可能性も指摘されている。内需型企業はどのように生き残るのか――。日本生命や積水ハウスの事例は、“先取り戦略”の表れだと理解できる。

半導体の王者から“劣等生”へ…インテルCEO解任が「日本の半導体産業の再興」を予感させるワケ
2024年7~9月期まで、インテルは3四半期連続で最終赤字に陥っている。そして12月1日付で、同社のゲルシンガーCEO事実上の解任となった。かつて半導体業界の盟主であったインテルに、何が起きているのだろうか。目まぐるしく変わる半導体産業において、日本勢が強みを発揮し生き残る術とは。

トランプとマスクが「ケンカ別れ」するXデー、蜜月に水を差す重大リスクとは
ドナルド・トランプ氏とイーロン・マスク氏の関係が親密度を増している。一方で、マスク氏がトランプ氏をうまく使っている、あるいは操っているとの見方すらある。規制緩和で方針が一致しているようにみえる二人だが、中国を巡る見解がどう収束するかは予断を許さない。米国ファーストと関税を重視するトランプ氏。自らのビジネスの成長を重視するマスク氏。両者の関係性が、世界の政治、経済、安全保障を不安にするリスクを抱えている。

ドラえもんの実現に欠かせない技術って?「評価額1500億円」の関連スタートアップも!
AIが「空間認知」能力を持つと、まさに「ドラえもん」のように特定の人物の声に耳を傾け、感情を理解するITデバイスが登場することになろう。この分野で注目の研究者が、グーグル出身、現在はスタンフォード大学にて「人間中心のAI研究所」共同所長を務め、「AIのゴッド・マザー」と呼ばれる人物だ。

日産が「モノ言う株主」の食い物にされる日…「売れる車がない」「安易なリストラ」の元凶はゴーンか現経営陣か
かつて日産自動車には、ファンを魅了する人気モデルがあった。「スカイライン」は、モデルごとに“ハコスカ”、“ケンメリ”などと呼ばれ、多くの若者の支持を得た。「ブルーバード」も、スーパースポーツセダンタイプを投入したことで人気が高まった。しかし、今の日産には、「欲しいと思う車が見当たらない」と指摘されている。魅力あるクルマを造るDNAが十分に発揮されていないか、そもそもそうしたDNAを失ってしまったのか――。経営悪化の元凶は何か。「モノ言う株主」の増加は、今後どんな影響をもたらすのか。

「トヨタとNTTの提携」が失敗なら日本経済に大ダメージ…教訓にすべき“iモードの失敗”とは
トヨタ自動車とNTTがAI・通信の共同取り組みに合意した。ソフトウエアの進歩により、自動車、家電などハードウエアの既成概念、常識が変わりつつある。特定の機能を提供するモノの生産に固執していては、企業の長期存続は難しくなるだろう。世界では米テスラがロボタクシーを発表し、マイクロソフトは3兆円を投じてAIの競争力向上を目指している。海外戦略の重要性も高まる中、教訓になるのは、「iモードの失敗」だろう。わが国企業の優位性=「モノづくり力」を維持するには、どうしたらいいのか。

「トランプ相場」で株高は続くのか?真っ先に株価が反応した「業種」とは
トランプ氏の米大統領選“圧勝”に、先物取引も、日米の金利差も、ドル円も敏感に反応している。東京株式市場では、トランプ氏が掲げる関税引き上げにより世界の貿易量が低下するとの懸念から、海運銘柄が下落した。米国の政策が今後どうなるかは非常に読みにくいが、共和党の政策綱領にヒントがある。主な6点から経済分野にフォーカスし、電気自動車や半導体、米中貿易摩擦などで起こり得るリスクを解説する。

セブン&アイ「外資の買収提案」と「国民のインフラ防衛」を両立する、たった1つの方法とは?
セブン&アイ・ホールディングスが、カナダの流通大手から友好的買収を提案されたのが8月。その後の買収額の引き上げに対抗するかのように、10月中旬には「2030年度に世界売上高30兆円」を打ち出した。セブン&アイの存在意義とは何だろうか? 社会的責務を果たすためには、今後、同社が国内事業と海外事業を分離する展開も考えられるはずだ。

笑えない…!中国の「独身の日」セールが2024年に限って前倒しになったワケ
中国政府の経済政策に、多くの投資家が右往左往している。政府は9月下旬、大規模な景気対策を矢継ぎ早に発表。初動反応として一時的に中国株は上昇し、欧米の株式市場でも中国関連株が強含みとなっていた。しかし10月に入ると、一転して中国株や資源国、新興国などの金融資産の価格上昇ペースが鈍化し始めた。中国のネット通販企業が、11月11日の「独身の日」関連セールを、2024年に限って前倒しでスタートしたことは、デフレ圧力の高まりを示しているだろう。

Googleを退社した“AIの父”が唱える脅威論…その根拠が正論すぎてぐうの音もでない
2024年のノーベル賞では、「人工知能」(AI)関連の受賞が目立った。「AIのゴッドファーザー」と呼ばれる物理学賞の受賞者は、「AIが人類の脅威になり得る」と警告を発している。一方、経済学賞の受賞者は「AIが奪う仕事は思ったほど多くない」と指摘する。ChatGPTを発表した米オープンAIが約1兆円を調達するなど、IT企業のAI投資が加速する中、人類とAIはどのように発展していくのだろうか。

中国の不動産バブル崩壊「大都市」と「地方都市」の根本的な違い
中国政府が9月下旬に大規模な経済対策を発表したことで、株式市場は敏感に反応。上海と深セン取引所では合計約53兆円に上る過去最高取引額を更新した。10月初旬の大型連休中には、「大都市でマンション購入を検討する人が増えた」というニュースが出回ったことも、不動産市況の悪化に歯止めがかかるかもしれないとの期待を抱かせる。しかし、中国経済が上向くかどうかは依然として不透明だ。不動産バブル崩壊の負の影響は、大都市より、地方都市で深刻だからだ。

中国で「住宅ローン金利引き下げ」「現金給付」も効果なし…中国国民を苦しめる“2つの問題点”とは?
中国で国民の消費者心理が統計開始以来、過去最低の水準に落ち込んでいる。それに加えてマクロ経済の最新データも軒並み悪化し、まさに経済は“八方ふさがり”だ。追い込まれた政府は新たな政策パッケージを導入し、景気回復を狙っているが、肝心な取り組みが欠落していることを指摘したい。

内幕を知ってゾッとする…中国で「60円朝食」が流行する深刻なワケ
中国の不動産大手88社が1~6月期決算で最終赤字に沈んだ。習近平国家主席の下、政府は金融緩和や景気刺激策を加速させているものの、住宅在庫の処理には「140兆円を上回る資金が必要」と指摘されており、まだ有効な対策を打ち出せていない。不況による節約志向の高まりから、「3元(約60円)朝食」を出す地場チェーンの人気が急上昇し、ピザハットやマクドナルドなど外資系も格安メニューを投入せざるを得なくなっている。バブルから一転、デフレ・マインドの浸透により、中国経済は、わが国が経験した長期低迷の暗闇に、足を踏み入れつつあるように見える。
