2016.12.1
大統領職とファミリービジネス トランプ新政権に利益相反懸念
米大統領選挙の翌週に米ニューヨークを訪れたところ、激しい渋滞に驚かされた。ドナルド・トランプ次期米大統領が住む、5番街のトランプタワー周辺で交通規制が行われていたのだ。新政権の方向性を探りに全米および世界中からビジネス、メディア関…
東短リサーチ代表取締役社長
東短リサーチ取締役チーフエコノミスト。1988年4月東京短資(株)入社。金融先物、CD、CP、コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを 2001年まで兼務。2002年2月より現職。 2002年に米国ニューヨークの大和総研アメリカ、ライトソンICAP(Fedウォッチ・シンクタンク)にて客員研究員。マネーマーケットの現場の視点から各国の金融政策を分析している。2007~2008年度、東京理科大学経営学部非常勤講師。2009年度中央大学商学部兼任講師。著書に「日銀は死んだのか?」(日本経済新聞社、2001年)、「新東京マネーマーケット」(有斐閣、共著、2002年)、「メジャーリーグとだだちゃ豆で読み解く金融市場」(ダイヤモンド社、2004年)、「バーナンキのFRB」(ダイヤモンド社、共著、2006年)。
2016.12.1
米大統領選挙の翌週に米ニューヨークを訪れたところ、激しい渋滞に驚かされた。ドナルド・トランプ次期米大統領が住む、5番街のトランプタワー周辺で交通規制が行われていたのだ。新政権の方向性を探りに全米および世界中からビジネス、メディア関…
2016.11.25
トランプ氏が大統領選挙の勝利宣言で1兆ドル規模の財政支出拡大策に言及して以来、先進国の多くの株式市場で「トランプ・ラリー(活況相場)」の様相を呈している。しかし、米国を訪れたところ、やはり前述のようにトランプ氏の当選に困惑している…
2016.11.17
9月の「総括的な検証」後の日銀はなるべく追加緩和を避けたがっている。国債の買い入れやマイナス金利政策によって市場金利を押し下げ過ぎると、銀行や証券・保険会社、年金ファンドなど金融仲介機能の悪化や国民の不安を招いきかねないからだ。さ…
2016.11.11
先日、日本と同じくマイナス金利政策を採用しているデンマークのコペンハーゲンに行ってきたが、この政策に対する人々の反応は日本と大きく異なっていた。デンマークの中央銀行は、民間銀行に対してマイナス0.65%の金利を課している。日本銀行のマ…
2016.11.3
「ジェネレーションZ」。先日の海外出張時に米国の経済テレビ番組を見ていたところ、消費アナリストがその世代の動向に関心を高める必要があると解説していた。米国では近年、1980~95年生まれを中心とする「ミレニアル世代」の消費をいかに捉える…
2016.10.28
米連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン議長とスタンレー・フィッシャー副議長は、10月中旬に相次いで注目すべき講演を行った。日本銀行の黒田東彦総裁による最近の発言と比較すると興味深い点が多々出てくる。
2016.10.20
共産主義国の人々から、市場原理を大事にするように諭されるという奇妙な「ねじれ現象」を経験した。数カ月前、中国の著名経済学者らと議論した際に、先方から「日本銀行のマイナス金利政策などの政策は、市場メカニズムをゆがめているのではないか…
2016.10.12
組織行動学に「コンコルドの誤り」という概念がある(『組織行動の「まずい!!」学』樋口晴彦著)。フランス・パリ-米ニューヨーク間を4時間弱で結ぶ、超音速旅客機コンコルドの開発計画は1962年にスタートした。しかし、計画は難航し、開発費用は…
2016.10.7
「もし信頼に欠く中央銀行が、『信頼できない政策を実施する』と信頼できるかたちで約束したら、二つのネガティブさが打ち消し合って、信頼が生み出されるのだろうか」。9月27日の米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、日本銀行の「総括的…
2016.9.28
大阪の通天閣周辺にある商店街は、串カツ人気やアジアからの観光客増加もあって活況を呈している。しかし、有名串カツ店を除けば、この辺りの物価水準は異様に低い。梅田駅周辺と比較すると別世界に来たような感覚にとらわれる(商店街の名前は「新…
2016.9.22
「えっ、マイナス金利ちゃうの?」。大阪で金融機関の営業担当者が企業へ貸出金利の交渉に行くと、そう言われるケースが多いという。無理を承知で言っている面もあると思うが、日本銀行がマイナス金利政策を採用して以来、金融機関の利ざやは大阪に…
2016.9.14
9月21日に日本銀行は、マイナス金利付き量的質的金融緩和策(QQE)の「総括的な検証」を公表する。それに先立って5日に行われた黒田東彦・日銀総裁の講演には、注目すべきポイントが3点あった。
2016.9.8
英ロンドンにある英国の中央銀行、イングランド銀行(BOE)の金融博物館に「金融政策ゲーム」がある。海上を走るヨットが画面に映し出され、その速度が上がるとインフレメーターの数字も上がる。BOEのインフレ目標である2%でヨットが巡航で…
2016.9.2
スウェーデンのストックホルムに先日行ってきた。特に印象的だったことが二つある。一つは、将来の不安を感じている人が予想以上に少ないという点だ。日本のように「長生きが心配」で高齢者が貯蓄を抱えているようなことはまずない。社会保障が手厚…
2016.8.26
群馬県邑楽郡の大泉町は日系ブラジル人が多い街だ。先日訪れたところ、ポルトガル語の看板の多さに驚いた。スーパーマーケットにはブラジルの国旗が多数掲げられ、かの地の食材が並ぶ。併設のレストランでは「リオ五輪開催中の土日はブラジル料理ビ…
2016.8.12
日本銀行は、「マイナス金利付き量的質的金融緩和策」の効果を9月の金融政策決定会合で「総括的に検証」すると発表した。どのような結論となるのか、市場の観測は二分している。「新たなバズーカ緩和策の導入か」という期待の一方で、「マイナス金…
2016.7.27
海外の投資家は「ヘリコプターマネー」政策を日本政府・日本銀行が採用するのではないかと関心を持っている。菅義偉官房長官と黒田東彦日銀総裁は否定的発言をしているが、話題はくすぶり続けている。
2016.7.22
英国の金融大改革「ビッグバン」によって、シティが劇的な発展を遂げたことは「ウィンブルドン現象」と称された。シティは国際金融センターとして急成長したが、英国の金融機関の存在感は低下した。
2016.7.13
米ワシントンには政治関連グッズを取り扱う土産物店が多い。米財務省の近くにもそういう店があるが、今年は大統領選挙があるだけに例年よりも大勢の客でにぎわっていた。店内の米国人観光客が爆笑していたのは、共和党の大統領候補ドナルド・トラン…
2016.7.8
「Brexit後の世界経済は不透明感が強いが、仕事はイージーになった」6月23日、英国は欧州連合(EU)からの離脱「Brexit」の是非を問う国民投票を実施。離脱派の勝利は世界の金融市場に衝撃を与えた。その翌週、米ニューヨークの金融街であるウォ…
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