加藤 出

加藤 出

東短リサーチ代表取締役社長

東短リサーチ取締役チーフエコノミスト。1988年4月東京短資(株)入社。金融先物、CD、CP、コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを 2001年まで兼務。2002年2月より現職。 2002年に米国ニューヨークの大和総研アメリカ、ライトソンICAP(Fedウォッチ・シンクタンク)にて客員研究員。マネーマーケットの現場の視点から各国の金融政策を分析している。2007~2008年度、東京理科大学経営学部非常勤講師。2009年度中央大学商学部兼任講師。著書に「日銀は死んだのか?」(日本経済新聞社、2001年)、「新東京マネーマーケット」(有斐閣、共著、2002年)、「メジャーリーグとだだちゃ豆で読み解く金融市場」(ダイヤモンド社、2004年)、「バーナンキのFRB」(ダイヤモンド社、共著、2006年)。

第242回
特例公債法案の先送りで露呈末期的な日本の議会制度
加藤 出
ここ3カ月ほどの間に、英国、米国、メキシコ、ブラジル等を回り、今は中国に来ている。どの国の政治もそれぞれ問題を抱えている。しかし、それらよりも日本の国会の混迷ぶりは深刻である。「衆参ねじれ現象」により国会の機能が著しく低下している。
特例公債法案の先送りで露呈末期的な日本の議会制度
第241回
FRB緩和策を公然と批判腰座ったブラジル女性大統領
加藤 出
米フォーブス誌(9月10日号)は「100人の最もパワフルな女性」を掲載、ブラジルのジルマ・ルセフ大統領をトップに選んだ。
FRB緩和策を公然と批判腰座ったブラジル女性大統領
第240回
高コスト体質のブラジルに残るハイパーインフレの「残像」
加藤 出
ブラジルのリオデジャネイロに行った。季節は真冬だが、寒くはない。ビジネス街から車で15~20分程度のコパカバーナ海岸では水着姿の人が多く歩いている。
高コスト体質のブラジルに残るハイパーインフレの「残像」
第239回
日本企業の進出が加速するメキシコで見た格差社会の実情
加藤 出
8月上旬にメキシコ市を訪れた。メキシコの他の地域では死者が多数発生する麻薬抗争が起きているが、メキシコ人の間ではメキシコ市は安全とみられていて、国内観光客は増加している。
日本企業の進出が加速するメキシコで見た格差社会の実情
第238回
選挙前の日米に見る危うい国庫の資金繰り
加藤 出
米国では昨夏に与野党の対立で政府の債務上限引き上げが難航、歳入不足による政府機関閉鎖の恐れが一時高まり、金融市場は動揺した。今年の秋もそのリスクは存在したが、7月31日に、議会の共和党、民主党幹部が来年3月まで政府支出を継続することで合意した。
選挙前の日米に見る危うい国庫の資金繰り
第237回
欧州経済を下支えしてきた中国人の贅沢品購入に変調
加藤 出
中国人にとっての「文化的で歴史的な遺産がある国」の第1位は英国だという。そういった印象にロンドンオリンピックが加わったため、中国から英国への観光客は一段と増加している。
欧州経済を下支えしてきた中国人の贅沢品購入に変調
第236回
日米が追加緩和に慎重姿勢BISが警告する四つの弊害
加藤 出
7月12日の金融政策決定会合で、日銀は資金供給オペの札割れ対策は発表したものの、追加緩和策には踏み込まなかった。バーナンキFRB議長は7月17日の米議会証言で、労働市場の停滞やデフレリスクが顕在化した場合の四つの追加緩和策を提示したものの、今はその導入に慎重な態度を示した。
日米が追加緩和に慎重姿勢BISが警告する四つの弊害
第235回
観光客も自動車保有者も減少現地で見えたギリシャの実態
加藤 出
「私も給料を50%カットされました」。先日、ギリシャのアテネで、政府機関のエコノミストに公的部門の支出削減状況を尋ねたとき、彼はそう答えた。年金の支給額は既に30%カットされている。
観光客も自動車保有者も減少現地で見えたギリシャの実態
第234回
欧州銀行同盟議論の最中に沸く深刻なLIBORスキャンダル
加藤 出
一体、英国の銀行文化はどうなってしまったのだ?」(「ガーディアン」紙7月3日)。「英国の銀行文化は地獄行き。もはや大切にする必要はない」(「インディペンデント」紙7月1日)。現在、出張でロンドンにいる。英マスメディアは「LIBORスキャンダル」の報道で沸騰している。
欧州銀行同盟議論の最中に沸く深刻なLIBORスキャンダル
第233回
日銀当座預金は過去最高でもマネーが市中に流れないワケ
加藤 出
金融機関が日銀の口座に預けている資金の合計額(日銀当座預金残高)が6月26日に過去最高の43.5兆円を記録した。国庫の季節要因も増加に影響しているが、基本的には日銀の金融市場に対する巨額の資金供給が累積したことが残高の押し上げにつながっている。
日銀当座預金は過去最高でもマネーが市中に流れないワケ
第232回
ギリシャ人は自ら勤勉と認識被害者意識を高める恐れも
加藤 出
6月17日の選挙で、ギリシャ国民はユーロからの離脱を選択しなかった。しかし、ギリシャで緊縮策への不満が先行き再び噴出するリスクは残っている。一方、EU主要国の政策決定者の間で、この春以降、「ギリシャ異質論」を言う人が増えている。
ギリシャ人は自ら勤勉と認識被害者意識を高める恐れも
第231回
薄煕来失脚後の重慶経済の今日本製品消費の象徴的な一コマ
加藤 出
中国内陸部・重慶市の2011年の人口は2919万人、昨年は前年比+16.4%の高成長を見せた。重慶では今年2月以降、政治スキャンダルが勃発し、市トップの薄熙来が失脚。その後の重慶経済を見に先日、出張してみた。
薄煕来失脚後の重慶経済の今日本製品消費の象徴的な一コマ
第230回
人民元と円の直接取引が開始中国がためらう「通貨の国際化」
加藤 出
人民元と円の直接取引が6月1日から開始された。日中間の金融の歴史において、エポックメーキングな出来事といえる。これまではドルを介していたために、人民元と円の決済は米国を経由する必要があった。
人民元と円の直接取引が開始中国がためらう「通貨の国際化」
第229回
国債購入40兆円超で浮上する日銀の外債購入の狙いと問題点
加藤 出
5月23日の記者会見で、日本銀行の白川方明総裁は外債購入オペの可能性を従来通り否定した。市場の一部では、外債購入オペのメリットとして、(1)円安誘導が期待できる、(2)外債購入オペは新たな緩和策となり得る、と指摘されている。
国債購入40兆円超で浮上する日銀の外債購入の狙いと問題点
第228回
ギリシャ危機再燃で浮上するユーロ圏銀行間決済のリスク
加藤 出
ギリシャ問題が深刻化するにつれ、ユーロ圏の銀行間の大口決済システムであるTARGET2に絡むリスクに注目が集まっている。
ギリシャ危機再燃で浮上するユーロ圏銀行間決済のリスク
第227回
ロック歌手も怒る米所得格差FRB追加緩和策への影響度
加藤 出
米ロック歌手ブルース・スプリングスティーンの新作アルバム「レッキング・ボール」には、昨年米国で大規模化した運動「ウォール街を占拠せよ」を支持するメッセージが込められている。
ロック歌手も怒る米所得格差FRB追加緩和策への影響度
第226回
大震災後のキーワード「絆」が中国で理解されない理由
加藤 出
昨年の大震災以降のキーワードとして、多くの日本人は「絆」という言葉を非常に大事にしている。ところが先日、中国上海の日系大手企業の総経理(社長)から、中国語における「絆」の意味に関する興味深い話を聞いた。
大震災後のキーワード「絆」が中国で理解されない理由
第225回
過剰期待を寄せる「QEバブル」日銀が消極的に映る二つの理由
加藤 出
3月の日本のマネタリーベース(現金+日銀当座預金)前年比はマイナス0.2%だった。4月も若干のマイナスか横ばいだろう。これを見て、「日銀の資金供給は消極的過ぎる」と解釈してしまうと大きな誤解になる。
過剰期待を寄せる「QEバブル」日銀が消極的に映る二つの理由
第224回
量的緩和は「ニセ妙薬」に近い市場の誤解を利用するFRB
加藤 出
量的緩和策(QE)は、「愛の妙薬」に似ている。ドニゼッティのコミカルなオペラ「愛の妙薬」には、怪しげなニセ薬売りが登場する。彼は田舎の村を渡り歩き、あらゆる病気、あらゆる心の悩みに効く万能薬を売りつける。
量的緩和は「ニセ妙薬」に近い市場の誤解を利用するFRB
第223回
中国男性に人気のフィットネス女性の美容費は合理的な“投資”
加藤 出
中国上海の人民広場の近くに、フェラーリの販売店がある。先日その前を通りかかったら、胴囲1.5メートル以上ありそうなメタボの中年男性が、モデルのような背の高い美女を連れて、フェラーリを物色していた。
中国男性に人気のフィットネス女性の美容費は合理的な“投資”
新着
業界
学び
特集
書籍
業界
製造業 銀行・証券・金融 保険 建設・不動産 コンサル・士業 商社 運輸・物流 IT・通信 AI・テクノロジー エネルギー 医療・製薬 食品・農業 小売・外食 サービス・エンタメ メディア・広告 スタートアップ・新規事業 教育 財閥・学閥 予測・分析
学び
経営・戦略 マネジメント ビジネス課題 ビジネススキル 営業・マーケティング マネー・投資 相続・節税 年金 キャリア・働き方 受験・子育て 教養