2020.4.13 イタリアに旅行をした人は身振り手振りが大げさになる 脳の中には、それぞれに機能が異なっている「自分」が多数存在する。 友人と仲良くすることを担当する自分、自分の身を守る(悪い人間から自分の身を守る)ことを担当する自分。地位を獲得することを担当する自分や、友人を見つけることを担当する…
2020.4.11 科学的思考のエッセンスは「実験」につまっている 実験は科学者だけのものではなく、実際には誰もが絶えずしている。乳児でさえ、色々なものを口に入れて美味しいかどうかを確かめる。これも立派な実験だ。少し大きい幼児も実験をする。色々な行動をしてみて、自分がうまくできるのはどれか、できな…
2020.4.9 「利害関係者が多数いる前例のない問題」をどう解くか 「厄介な問題」という言葉は、一部の社会科学者のあいだで使われている専門用語だ。とはいえ、厄介な問題とはどういうものかを理解し、通常の(「単純な」と呼んでもいい)問題との見分け方を知っておくことは、私たちにとっても非常に有意義だろう…
2020.4.6 平均値をとっても多くの場合で意味がない 人口のわずか1%が、すべての富の35%を握っている、ツイッターではトップ2%のユーザーが全ツイートの60%を書いている、など。医療保険では、最も費用がかかる5分の1の患者に、全体の5分の4の医療費が使われているという話もある。この種の話題は…
2020.4.4 制約があると創造性が上がる 斬新な料理が生まれるのは、使える材料が限られているときが多い。使いたいが手に入らない材料があれば、その代わりになるものを考えざるを得ない。そのおかげで今までになかった発想が浮かぶ。
2020.4.2 アップルのロゴを見ると人は創造的な思考をする 日常的なごく普通の活動をしているときでも、脳内では、多数の情報処理が並行して行われているが、そのほとんどは意識にのぼらない。この無意識下で処理されている情報は、私たちの思考や感情、行動に微妙な影響を与える。
2020.3.28 私たちの誰もが世界を正しく知覚できない どの生物も、環境に存在する情報のごく一部だけを受け取っている。つまり世界の断片だけをとらえているのだ。その断片が「環世界」である。とらえられない部分も含めての世界全体がどういうものかは誰にもわからない。ただし、個々の生物はおそらく…
2020.3.26 人は感情を動かされると確率を見誤る 出来事の確率を見積もるのが苦手な人は多い。数字、計算に弱いというのも理由かもしれないが、それだけではない。そもそも直感のレベルで、確率を誤って見積もってしまう人が少なくないのだ。
2020.3.21 クモに噛まれて死ぬ人は1億人に1人もいない――確率計算能力の上げ方 クモを見たとき、私たちはどういう気持ちになるだろうか。恐怖心を抱く人は多いのではないか。恐れの程度は人によって違うが、だいたいの人は怖いと思うに違いない。しかし、考えてみてほしい。クモに噛まれて人が死ぬ確率はどのくらいだろうか。ク…
2020.3.19 「自分は平均以上のドライバーだ」と90%の人が考えている 人間は成功を自分のおかげだと思いたがる一方で、失敗は自分のせいだとは思いたがらない。良い行いは自分のものだと進んで認めても、悪い行いは自分のものだと認めない。人間は普通、自分自身のことは高く評価する。自分をよく思えるのは楽しいこと…
2020.3.16 「安心を得る」ことが安全対策の目的になっている 現代社会は安全対策に大枚をはたいているが、その真意は、リスクを減らすためではなく安心を得るためにある。私のようにセキュリティ工学に携わる人間の間では、そうした対策を「セキュリティ劇場」と呼んでいる。
2020.3.12 金持ちになっても思ったほど幸せになれないのはなぜ?ダニエル・カーネマンの回答 一流の研究者・思想家しか入会が許されないオンラインサロン「エッジ」の会員151人が「認知能力が上がる科学的概念」というテーマで執筆したエッセイが一冊に。進化論、素粒子物理学、情報科学、心理学、行動経済学といったあらゆる分野の英知がつ…
2020.3.9 資金力が豊富な「反科学陣営」とどう戦えばよいか 『利己的な遺伝子』のリチャード・ドーキンス、『時間は存在しない』のカルロ・ロヴェッリ、『ワープする宇宙』のリサ・ランドール……。そんな錚々たる研究者・思想家が、読むだけで頭がよくなるような本を書いてくれたら、どんなにいいか。実は、…