木俣正剛
フジモリ大統領を軽んじ、国際政策で手痛いブーメランを食らった日本の“誤算”
ペルーのアルベルト・フジモリ元大統領が死去した。南米のカリスマの1人だったフジモリ氏と日本との縁を思い返すにつけ、残念でならない。フジモリ氏と日本政府の意識のズレが、現在に至る日本の外交の大きな失点につながっていると思えてならないからだ。改めて考えたい。なぜ日本政府はフジモリ氏を軽んじたのだろうか。

「令和の米騒動」は本当に起きているのか?「お米が手に入らない」に実感がわかない納得の理由
「お米が手に入らない」と悲鳴を上げる人々がいる一方で、そんな状況に実感を持てない人も多い。そして政府は「米は足りている」との一点張りだ。「令和の米騒動」と言われる現象は、一体どこまでが本当なのか。その背景には、米市場の根深い課題が横たわっている。

野田佳彦氏が、もしかすると総理に返り咲けるかもしれない「奇跡の秘策」とは
自民党総裁選で優勢の世襲議員、小泉進次郎氏に対して、立憲民主党代表選の有力候補である野田佳彦氏は、まさに対照的なキャラクターと言える。党首への立候補宣言で「金魚たちに立ち向かっていくドジョウでありたい」と述べた、ホンモノの努力家だ。野田氏は党首選に勝利し、後に政権交代を目指せるのか。そのための「奇跡の秘策」を提唱したい。

高校野球の強豪校からプロで活躍できる選手がちっとも出なくなった“納得の理由”
「もう高校や大学の名門校卒の選手はなるべく上位では指名しない」。そんなことを言うスカウトが増えてきた。確かに、最近見ていると、甲子園で勝ち進む高校の主力選手が、プロに入って予想ほど活躍していないケースが目につくようになった。高校野球の強豪校からプロで活躍できる選手が出なくなった背景には、何があるのか。

「ポスト岸田」最終学歴でわかる自民党新総裁に向く人、向かない人
突如岸田総理が次期総裁選に立候補しないと宣言。そこから多くの候補が矢継ぎ早に「次期総裁」に名乗りを上げ、永田町とメディアは次の総裁候補は誰かという分析に熱中している。逆風の中で行われる今回の自民党総裁選は、これまでとは違う。激戦を勝ち抜くのは誰なのか。自民党総裁に向く人、向かない人を、かつてない目線で斬る。

「から騒ぎ」だった南海トラフ巨大地震、日本の地震予知に欠けている重要な視点とは
南海トラフ地震臨時情報として「巨大地震注意」が発出され、日本中がバニックになった。しかし1週間でそれは解除され、改めて日本の地震予知やその情報共有の仕方が議論されている。実は、日本の地震予知には重要な視点が欠けていると指摘する声もある。具体的にはどんなことなのか。

「南海トラフ地震」待ったなし、日本を亡国の危機から救うために今できる「11のこと」
とうとう恐れていた南海トラフ地震の臨時情報「巨大地震注意」が発表された。これにより、南海トラフ地震の発生が現実の可能性を持ち始めた。しかし、岸田首相の会見では地震への具体的な対策は見えてこない。日本を亡国の危機から救うために、今できることないのか。建設、消防、自衛隊、自治体に関わるキーマンなどに意見を聞き、最低限必要となる11の対策をまとめた。

パリ五輪で「緊張しない」日本人選手の活躍が増えたワケ、昭和五輪との決定的な「3つの違い」
昔は五輪といえば、金メダル候補に熱狂的な期待がかけられ、その重圧に負けて敗退し、日本中の落胆と非難を受けるというケースが少なくありませんでした。それに比べて、最近の五輪選手は「五輪を楽しみたい」と公言し、これまでなし得なかった好成績を残す人も少なくありません。今回のパリ五輪での選手たちの表情が明るいことにも、驚きます。いつから、日本人選手はこれほど国際大会に強くなったのでしょうか。原因を探ると、日本の五輪スポーツにおける「三つの変革」が見えてきました。

なぜ柔道の“ヤワラちゃん”は選手村でモテモテだったのか?五輪選手の「名言・迷言・大失言」を元文春編集長が明かす
さすが芸術の国、パリらしい独創的な開会式で始まり、史上初めて「男女同数」のフランス五輪が開催されている時期に、おじさん雑誌『週刊文春』の元編集長が、「不適切にもほどがある」過去の五輪選手との会話やエピソードを紹介する。誰もが知っている有名選手の意外過ぎる一面とは。

【米大統領選】「まじトラ」を食い止める、ハリス氏ではない“勝利確実”な候補とは
米大統領選におけるトランプ前大統領の再選が、いよいよ現実味を帯びてきた。ここにきて民主党のバイデン大統領が選挙戦から撤退、後任にハリス副大統領を指名した。順当といえば順当だが、民主党大会の大統領候補指名まではまだ時間がある。今回の戦いで、民主党は絶対に負けられない。実は、ハリス氏の他に勝利確実な候補がいる。

星野仙一の鉄拳制裁と松本人志問題、時代遅れの「芸風」はなぜ延々と生き続けるのか
松本人志問題における大阪でのSNSの盛り上がりを見ていると、1990年代の中日ドラゴンズ、星野仙一ブームを思い出してしまう。星野監督の代名詞といえば「鉄拳制裁」。時代は様変わりし、そんなことを言うのが格好悪いことだと今はわかるようになっても、内心は変わっていない。そんな人がまだまだいるのではないか。松本人志問題は、そんな中で浮上してきたように思えてならない。

元文春編集長が転職サイトに登録して紹介された「仰天仕事」の数々、社会での“自分の値付け”は適正か?
自分の社会での「値段」が知りたくなった筆者は、多くの転職サイトに登録してみた。そして、送られてきた転職先の候補は、私の職歴を見て本気でこのリストを流してきているのかと疑問に思うような代物だった。人手不足の中、「来てくれるならどんな人でもいい」という会社は多い。社会での自分の値付けは本当に適正なのか、デジタル時代における人材活用の課題と展望について考えたい。

岸田政権カウントダウンの「現在地」が、太平洋戦争のサイパン島陥落になぞらえるとよくわかる理由
岸田政権が発足してからの期間は、太平洋戦争が始まってサイパン島に米軍が上陸し、7月に東條英樹内閣が総辞職するまでの期間とほぼ重なる。太平洋戦争と岸田内閣の動きを時間の経過で見てみると、奇妙な一致が見られる。あたかもそれは、支持率が危機的な水準を迎えた岸田政権の行く末を予言しているようだ。

高校で家庭科教師に投資を学ぶ日本人が、欧米人との「金融リテラシー格差」を解消するたった一つの方法
文科省の新学習指導要領に伴い、2022年から高校では家庭科教師が投資教育を担当している。本当に家庭科教師にまともな金融教育が務まるのか。幼少期から本格的な金融教育が行われている欧米と比べ、その差は歴然としていると言わざるを得ない。こんな形式的な授業を増やすより、もっと人材を効率よく使い、日本人の金融リテラシーを向上させる方法がある。

松本人志氏の弁論準備手続きが、決定的な敗北につながりかねない理由
先日、『週刊文春』の発行元の文藝春秋などへの訴訟に関して、松本人志氏の弁論準備手続きがオンラインで行われた。そこでの主張は、松本氏が敗訴する「決定的」なものになるかもしれない。松本氏やその関係者が思っている以上に、法改正によって性的行為の強制に関する世の中の認識は大きく変わっているからだ。

蓮舫氏と小池百合子氏、信用できるのはどちら?「姑目線」で斬る都知事選の頂上対決
東京都知事選は、現職の小池百合子氏と東京都選出参院議員の蓮舫になりそうだ。二人とも、熱烈なファンとアンチファンがいること、大きなスキャンダルを抱えていることが共通している。公約や演説が得意な政治家ほど、実際の私生活は真逆というのもよくある姿。やはり私生活でも「公約」に近い暮らしをしている政治家の方が信用できる。そこで、「姑目線」で2人の私生活から浮かび上がる人物像を見比べてみよう。

大谷翔平選手の「大本営報道」で見えてくる、日本のスポーツ紙がなくなる日
今や日本のメディアは朝から晩まで大谷報道で埋めつくされている。そんな中でも、スポーツ紙の大谷選手に関する報道姿勢には唖然とせざるを得ない。日米の報道姿勢の差を見て感じる、スポーツ紙の危機とは。

「ゆるすぎる…」いなば食品への世間の対応、なぜ騒動がくすぶったまま放置されているのか?
「いなば食品」の新卒内定者大量辞退問題が、くすぶったまま放置されている。大手就活サイトには、いまだに誤解を招きかねない同社の募集要項が掲載されている。いなば食品問題は、日本の働き方に大きな影を投げかけたにもかかわらず、お得先であるテレビや就活エージェントの対応ははっきりしないままだ。また、監督官庁も調査や改善に動いていない。なぜ、こんな状況になっているのか。

「悪夢の立憲民主党」を日本の救世主に大変身させる、政策転換と人材登用とは
岸田政権の支持率は極めて低く、政権交替すべきだという声が日に日に増している。しかし、自民党への信頼は落ちているものの、野党の支持率も全然上がっていない。先日の補選で三戦三勝した立憲民主党も、いまいち勢いに乗り切れていない。かつて安倍首相から「悪夢」と呼ばれた彼らが政権を奪取するためには、かなり大胆な政策転換や人材登用が必要となる。詳しく提言したい。

マイナンバーの「肥大化」が止まらない!みずほ銀行どころではない巨大システムへの不安
マイナンバーの肥大化が止まらない。様々な不備が指摘され、4分の一の国民が持っていない現状で、健康保険証ばかりでなく、銀行口座や年金受給者の口座情報への紐づけも進められている。マイナンバーカードシステムは、トラブル続きのみずほ銀行どころではない巨大なシステム。このまま突き進んで、本当に大丈夫なのだろうか。
