皆さんの部署に、「ゾンビ」はいませんか?ゾンビとは、リーダーの指示を聞かないとか、成績が悪いということだけではありません。リーダーが帰った後に、グチや文句を言って仲間を増やそうとする人です。ゾンビを放置していくと、チームの成績が下がって、リーダーが責任をとらされることも……。ここでの問いは、「どうしたらゾンビを生まずに、チーム運営をうまくできるか?」です。新刊『トヨタの伝説のディーラーが教える絶対に目標達成するリーダーの仕事』から、その問いに答えていきます。
部下を腐らせない
優秀な人がリーダーになったとしても、チームの運営がうまくいかず、実績があがらなければ最悪の場合リーダーをクビになることもあります。
その原因は、「ゾンビ」の存在にあるかもしれません。
ゾンビとは、落ちこぼれて、腐ってしまっている人のこと。
チームのなかにはいろいろな実力レベルの人がいますが、目立って「できない部下」がいるとき、リーダーはどのように接するでしょうか。必要以上に厳しく接してしまう人もいるでしょう。
時に厳しさは必要ですが、加減を間違えると、本人を攻撃するだけになってしまいます。
「何やってんだ、ちゃんとやれよ!」「お前のせいでチームの目標が達成できないんだろう!」なんて怒りをぶつけてしまったら、もう上司と部下の信頼関係もなにもあったものではありません。その部下は心を閉ざし、リーダーの言うことなんて一切聞かないゾンビになってしまいます。
私から言わせてもらうと、ゾンビを生み出してしまうリーダーに問題がありますが、気づいていないことが多いのです。
ゾンビがやっかいなのは、単にリーダーの指示を聞かないとか、成績が悪いといったことではありません。仲間を増やそうとするところです。
ホラー映画でもよくありますよね。ゾンビに襲われて噛まれた人間が、自分もゾンビになって他の人間を襲う。ゾンビがどんどん増えて街のなかは大パニック……。
現実世界では、ゾンビはリーダーが帰った後に動き出します。
残業で残っている他のメンバーをつかまえて、「うちの店長はひどいよな」「あんな無茶苦茶な目標、達成できるわけないよ」「こんな会社、早く辞めたいな」などとグチを言って仲間を増やそうとします。