国際社会で活躍するための英語、と聞くと、“ネイティブ並みに流暢で、ハイレベル”といったイメージを持っている人が多いのではないだろうか。「グローバルエリートが使う英語も、実は高校までの英語とさほど変わりません。ただ、ちょっとしたコツは必要です」。そう話す新条正恵さんは、外資系銀行でヴァイス・プレジデントとして世界の金融エグゼクティブと働いた経験を持つ。連載第8回目は、『ちゃんと伝わる英語が身につく101動詞』から、実践で使えるビジネス英語の学び方を紹介する。

英文メールは5つのパターンですぐ書ける

 就職や異動で新しいチームに配属された時、上司や先輩から仕事を学んだという方はどのくらいいらっしゃるでしょうか?

 業種、職種を問わず、多くの方が過去にお世話になった上司や先輩の顔を思い出されたのではないでしょうか?

 私たちが上司や先輩から、ビジネスマナーや仕事を効率良くこなす方法を教えてもらったように、ビジネス英語もその使い方を先輩から学ぶのが効果的です。この連載でも、ビジネスの場で使われる英語は高校レベルとお伝えしてきましたが、実践しながら使い方を身体に染み込ませていくのが最も早道です。

 ビジネスの場でよくやり取りされる英文メールであれば、過去に先輩が送ったものを教本として使いながら、学ぶことができます。メールが送られる理由は「依頼」「タスク」「報告」「案内」「挨拶」の5つが多く、それ以外の用件でメールを送ることは稀です。これら5つのパターンごとに、書き出しと締めの言葉を習得すれば、多くの英文メールは10~15分以内にさっと書けるようになります。

 ミーティングやプレゼンテーションの英語であれば、先輩の話している内容を録音し、書き起こしたものを使いながら練習することができます。1時間のプレゼンテーションや打ち合わせであっても、メインとなる人が話すのは30分程度。はじめは丸暗記してそのまま覚えることもできるボリュームです。