これまでのマネジメントスタイルは通用しない!困難な時代を「チーム」で乗り越えるために、ユニクロ社内で徹底されている5つのキーワードから、逆境に強い組織のヒントを得る。

これまでのマネジメントスタイルは通用しなくなっている

 近年、ますますマネジメントが注目され、マネジメントを扱った本もベストセラーとなっていますが、それは、従来の「管理」というマネジメントスタイルの行き詰まりを表しています。

 これまで以上にスピード経営が求められる時代、階層で区分けされ、命令によってそれぞれの部署が個別に動いているだけではとても追いつけない状態になっています。

 組織やチームがアメーバのようにくっついたり離れたりしながら、有機的に連動していくような組織の中では、これまでの管理型スタイルでは太刀打ちできないのです。

 さらに、世代や時代も変わり、社員のモチベーションのあり方にも変化が出てきたこともあるでしょう。

 また、指示出しするだけで十分だった管理職が不要となり、中間管理職がプレイングマネジャーとしてマネジメントと実務を兼務するという事態にもなっています。

 少ない人的リソースを有効活用しながら、マネジャーは成果を出すことが求められているわけです。

 ユニクロは「最低限の人数・時間で最大限の成果をあげる」超効率経営を目指しています。

 社員数は売上規模からいえば圧倒的に少なく、一人当たりの生産性は非常に高いともいえますが、一方で一人ひとりの負担はかなり大きくなります。

 その中で、マネジャーに求められているのは、部下の成績を緻密に管理することでも、細かく指示を出してコマのように動かすことでもなく、周りを巻き込みながら、チームとして、組織として成果を出していくという発想なのです。