新しいスタイルのリーダーが成熟社会には必要

坂東 「それによってバッと可能性が広がるわけですね。自分だけでやろうと思うと、小さいままで終わってしまうこともありますね」

堀江 「自分で考えてる方も、たとえば、その中でいろんなことを本で学んだりとか、いろいろ情報を集めたり、人からのアドバイスとか応援とかもらったりして、そういうものを統合させて最終的に自分の考えをつくられていると思うんです。ただ、皆さん両方ともにやってらっしゃると思うんですけど、優秀な人で行動力がある人っていうのは、いろんな方の応援を受けられるので、それで十分かと思うんですけど」

坂東 「これは、まったく思いつきの言葉なんですけど、堀江さんと話していて今、『求援力』という言葉が思い浮かびました。助けを求める力です、堀江さんは、この救援力をお持ちなんですね」

堀江 「なるほど。たしかにそうですね」

坂東 「それと似た言葉で、受援力という言葉があるんですけど。日本人て、人様に迷惑をかけちゃいけないという考えがありますよね。あまり、人から助けを受けるのも遠慮しちゃう人が多いんですけど。吉田穂波さんという女医さんがいて、五人も子どもをお持ちの方が言っている言葉なんですけど。助けをちゃんと受ける力が必要だと言っているんです。堀江さんは、その前段階の助けを求める力をお持ちなんですね。それはきっと、堀江さんは、がんになった、どうすればいいんだろう。どこに助けを求めればいいんだろうかということを考える力をお持ちなんだなと思いました。リーダーもそうなんですよね。自分で全部やるというよりは、求援力を発揮して、できる人にやってもらうというのが大事ですよね。上手な求援力を持ってる人の所に、人が集まってくるのかもしれませんね」

堀江 「そういう人と関係をつくったり、人と思いやったりする能力。『女性リーダー4.0』では、自分以外の人を生かすリーダーシップと書かれていますけど、本当に、まわりを生かしながら自分も成長するというリーダーシップが、これからのリーダーシップなのかなというのは感じたりします」

坂東 「新しいスタイルのリーダーが成熟社会には必要だというのを実感しますね」

堀江 「そうですね。本日は、大変勉強になりました。貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございました」

坂東 「いえ、こちらこそ。お話できて楽しかったです。今後とも、よろしくお願いいたします」

※この対談は今回で終了します。