就職活動スタート時にまず学生が取り組もうとするのが、自己分析。
ところが「なぜ自己分析をするのか」「そもそも自己分析とは何か」を把握していないと、思わぬ落とし穴にはまってしまうことも。
大学生協の売上ランキング〈自己分析部門〉連続1位の『絶対内定』より、よくある3つのパターンについて解説します(まとめ記事作成:編集部)。

自己分析とは何か?

 就活といえば「自己分析」。今は誰もがこの言葉を知っている。

 ところが『絶対内定』の初版を発表した1993年、「就職活動に自己分析が必要だ」などと言っている人は、 日本中に一人もいなかった。

 あれから20年近く経つが、今では適性を心理テストやコンピュータで分析したりと、まさに自己分析ブームである。

 しかし、ここで気をつけなければならない。

 必要なのは「自己分析の結果」を「知ること」ではない。

 自分自身で、心から「自覚すること」だ。

 だからこそ、とことん自分と向き合うプロセスが重要なのだ。

 向き合うプロセスを通して

「(希望する業界や職種、自身の長所や短所など)……本当にそうなのか?」
「(行きたい会社や部門など)……なぜそう思ったのか?」
「ほかにはないか?」

 と、自分に何度も語りかけ、仲間や先輩とも超本気で語り合う。

 自分と本気で向き合うこと。

 そして他人と本気で向き合うこと。

 その結果の「ビジョン」や「特性」でなければ、突き進むことも自覚することもできやしないのだ。

 正直にいうと、僕は『絶対内定』を、就職のために書いたのではない。

 就職活動という機会でもないと、なかなか考えなさそうな「大切なこと」を、きみたちに考えてほしいから書いた。一人ひとりの人生がより充実したものになるように、そして一人ひとりの人間が生み出す世界がよりよいものになることを願って。

 就職活動を機に、自分を見つめ直す。

 弱みや強みを自覚し、自分を成長させる。

 等身大の自分と向き合うことで、ごまかしを捨てる。

 そのことが、本物の自信につながるのである。

 このことを理解せずに、ただ、意味も意図もわからず、「就活でやらないといけない(らしい)から」ということで、間違った自己分析をしている学生も見受けられる。