確定拠出年金のメリットは
コスト安&税金優遇などいろいろ!

 さて、確定拠出年金にはメリットが多いので、勤務先で確定拠出年金が導入されているなら、積極的に活用することをお勧めします。

 そのメリットのひとつは、コストが低いこと。繰り返し述べてきましたが、投資にかかるコストは収益の足を引っ張るため、コストが低いことは大きな利点です。

 確定拠出年金として用意されている投信は、一般の金融機関を通じて買うより手数料が低く設定されています。購入時手数料は無料のノーロードが前提ですし、運用管理費用(信託報酬)についても格安。ネット証券などで販売されている低コストの日本株インデックスファンドでも0.4%台が主ですが、確定拠出年金では0.2%程度という例もあります。

 運用管理費用は保有中ずっとかかるコストだけに、長期保有では少しの差でも大きな違いになります。中身がほぼ同じなら、運用管理費用は安いに越したことはないですね。

 さらに確定拠出年金には、税金面での優遇もあります。

 掛け金は会社が退職金のために拠出するお金で従業員に対する報酬ともいえますが、税制上、掛け金は給料に含まれず、税金がかかりません。

 通常の預金では利息の20%、投資信託でも分配金の原則20%(現在は2013年12月末まで暫定的に10%)が源泉徴収されますが、確定拠出年金で運用期間中に生じた利息収入や値上がり益は非課税なのです。

自営業者も確定拠出年金の
「個人型」に加入できるが注意点も!

 自営業者も実は「個人型」と呼ばれる確定拠出年金に加入できます。しかし、自営業である私はまだ加入していません。というのは、私のメインバンクを通じて加入した場合、運営管理機関や銀行に払う年間コストは6360円超にもなるからなのです。今のメインバンクのままで、たとえば月2万円の掛け金にすると、年間コストは2.65%(6360円÷24万円×100)にもなってしまいます。

 会社員なら、運営管理機関に支払う費用は、会社が負担してくれます。企業型に加入できる人はこれもメリットですね。

 個人型では、その運用管理機関のコストがもっと安い金融機関もありますが、私のメインバンクはそこではなく、今後、毎月そこへお金を移すのが面倒です(60歳まで16年間毎月ですよ!)。

 ですから自営業の人は、無理のない範囲内で掛け金を多くする、コストの安い金融機関にメインバンクを移すなどの工夫が必要です。確定拠出年金だけを考えるのではなく、小規模企業共済など他の自営業者向け退職金制度とトータルで検討するといいでしょう。

 


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第4回 これで投資の失敗は減らせる! 金融機関で言ってはいけない言葉、
言うべき言葉、使えるフレーズ