2018年3月1日の就活情報解禁日を受け、経団連に加盟している企業が、一斉に採用情報の公開や、説明会をスタートさせた。全国40~50万人の就活生たちが本格的に動きだす。近年の就職活動のスケジュールでは、3月下旬頃にエントリーシート(ES)の提出締切がはじまる。
売り手市場とはいえ、いわゆる人気・難関企業には毎年、1万人以上の学生の応募があり、熾烈な戦いが繰り広げられる。
なんとしてもESを通過させて面接に進みたい。でも、いったいどうやって志望動機を書けばいいのかわからない。特に、第一志望以外の志望動機を書くのが難しいと悩む学生が急増している。
そこで、これまで3000人の就活生を指導してきたキャリアデザインスクール我究館館長、書籍『絶対内定2019』シリーズ著者の熊谷智宏氏に、「絶対通過する志望動機」について解説してもらった。(まとめ/編集部)
第一志望以外の志望動機が1行も書けない!
「第一志望の企業の志望動機はどうにか書けるのですが、それ以外の企業は全然書くことが思い浮かばないです。何を書けばいいのでしょうか?
もしかしたら、第一志望以外、行きたくないのかもしれません。いっそ応募しないほうがいいのでしょうか?第一志望だけに絞るほうがいいのでしょうか?」
就活スタート時には、こういった相談を毎年よく受ける。
憧れの企業への思いが強すぎて、他の企業の志望動機がまるで分からなくなっているケースだ。
こういった学生はとても多いし、気持ちはとてもよく分かる。
しかし、売り手市場と言っても、人気・難関企業の倍率は100倍以上ある。さすがに1社だけエントリーして就活を終えるのはリスクが高い。
ちなみに、就活生の平均エントリーは、4業界30社程度。これから2ヵ月程度で30社エントリーするためには、2日に1社のペースでESを書き上げていく必要がある。
締め切りは刻一刻と迫っている。なのに志望動機は思いつかない。
そうすると、「本音ではないけれど…」とどこか後ろめたい気持ちの中、就活生は無理やり創作した「雰囲気だけの志望動機」を書き、提出してしまう。これでは、通過して面接に行けることになったとしても、書いてあること以上に伝えたいことがないため、良い結果に結びつかない。
あるいは、「ゆるい志望動機」を見た採用担当者から、「この学生はウチは第一志望ではなさそうだな」などとネガティブな判断をされてしまう可能性もある。
このような事態に陥らないために、何をすればよいのだろうか。