キャリアにいるのは、基本“のんびりじいさん”たちである。 

オッポジャパンの鄧宇辰社長と筆者の谷崎光オッポジャパンの鄧宇辰社長と筆者(右)

 のんびりじいさんの会社に時間を費やすより、SIMフリー市場に低価格のスマホをもっと投入するほうが勝てる気がする。そしてできるだけメディアに露出し、“名前を覚えてもらい”、実績をつくり、そのうちにキャリアの席をもらう……、あ、これ華為技術がやったことだっけ。華為技術日本(株)、さりげなく経団連にも入ってます。

 鄧宇辰氏いわく、日本のキャリアへの戦略はまだ秘密だそうだが、きっと着々と手を打っているだろう。

「私たちは日本を、商品を売るためだけの場所とは考えていない。SONYのある国でずっと憧れていた場所でもある。日本でいろいろ学んで、ここからヨーロッパなどにもシェアを広げたい。」と鄧宇辰氏。

 日本のいいところは、「食べ物がおいしいところ」という、鄧宇辰氏。ソバがお好きだそう。

 日本での挑戦期限は決まってない。

 まだ戦いは始まったところである。

谷崎 光
作家、2001年から北京在住。代表作に松竹で映画化された『中国てなもんや商社』(文藝春秋)他、著書多数。近刊は『本当は中国で勝っている日本企業』(集英社)。ツイッターアカウントは、@tanizakihikari