シニフィアンの共同代表3人が企業の成長フェイズにおける「ステージチェンジ」について放談するシニフィ談の第2回。(ライター:福田滉平)
高級カメラよりもスマホカメラ
小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):競争環境の変化についてカメラの例で言うと、一眼レフの性能を表すスペックって何項目かあるんですけど、スマホってそういうことに関係ないわけですよ。
「手軽」「常に持ち歩ける」といったことを一般の人たちは気にしているのに、「いや秒間あたり連射枚数や!」とか議論していてもお客さんには関係ない。
朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):そういう感性に訴えるところは定量化できないから、社内会議で説明しづらくて見過ごされるんでしょうね。
村上誠典(シニフィアン共同代表。以下、村上):逆に経営会議では比較化できる部分だけが論点になってしまうんやろうね。スライドにまとめやすい(笑)
「相手より感度を何割上げました!」「連射速度、何割増しです!」みたいな。
小林:「画素数がいくら、ズームが何倍、連写が何枚」みたいなことを、ユーザーもあるところまでは気にしていたんだけど、今では「普通にスマホでよくない?」みたいになった。普及していくためにどういう機能が求められるかっていうのは、サイレントマジョリティが決めていくもんやしね。
村上:しかも気付いたら、ミラーレスのほうがダントツで連射が速い、ということが起きてる。潮目が変わる時に、内向きの議論やオペレーションにフォーカスしているとステージチェンジすべきタイミングを見逃すよね。