再現性があるからこそ、「法則」だ

 寅次郎のセールストークは、きちんと6フレームに収まっていた。
 だが、たかが20円の鉛筆を売ったという事例なので、「現場使えるのか」と再現性に疑いを持つ読者もいるかもしれない。

 安心してほしい。
 6フレームは、どんな商品セールスでも再現可能だ。
 再現可能でなければ「法則」ではない。
 20円の鉛筆でも数百万円の高級車でも同じく再現できる。
 実際、拙著『最強のコピーライティングバイブル』でも紹介した高級自動車アウディのエースセールスマンが書くたった1枚の手紙も、この6フレームに基づいて書かれている。(参考「アウディを年間4億円売るエース営業マンの手紙」

再現性の秘密は、「順番」と「トーン」だ。

前半(6フレームの(1)、(2)、(3))は、控えめに話し出す(書き出す)。
後半(6フレームの(4)、(5)、(6))は、強気に踏み込む。

単純な話、この順番を逆にやってはいけない!

 寅次郎の甥が、客の立場を無視してこの失敗を犯している。
 人を説得してセールスの目的を達成するのは、簡単な順番があるということだ。これを知ってるか、知らないかでは大きな差がつく。

 ここで紹介した法則・テクニック等について興味があれば、拙著『最強のコピーライティングバイブル』を参照されたい。

 本稿では一例を取り上げたが、絞り込んだ法則を100の実例で解説している。
 法則→事例→効果の3点を理解することで、すぐに現場で再現できるはずだ