メンバー全員が共感できることが大切

 メンバーからの意見が出尽くしたら、最後に「チームのありたい姿」を読み返して、全員が共感できる内容になっているか確認します。みんなが納得できているようであれば、「それでは、これを当面のゴールイメージにしましょう。次回からは、この『ありたい姿』に近づけるために具体的にどうしていくかを話し合いたいと思います」のように締めくくるといいでしょう。「じゃあ、みんなで拍手しよう」と言って、ゴールイメージの完成を印象づけるのも効果的です。

 なお、確定した「チームのありたい姿」を、常にメンバー全員の目に触れるような場所に張り出すといいでしょう。メンバーの手帳に「ありたい姿」を印刷したペーパーを挟むのもいいですし、オフィスのパーテーションやカレンダーのそばに張ってもいいでしょう。

 ある行政機関では、「カエル会議」に関する資料を綴じるファイルの表紙に大きな字で「ありたい姿」を書いていました。「カエル会議」のたびに、その表紙の文章をしっかりと目に焼きつけるので、有意義なディスカッションができるといいます。

 とにかく、「ありたい姿」を日頃から目にすることで、「チームのありたい姿」を全員の心のなかに浸透させることが重要です。日常業務においても意識が高まりますし、「働き方改革」に向けた一体感も生まれてくるからです。

 このように「チームのありたい姿」を言葉にすることができたら、「働き方改革」の初期設定は終了です。ここから、いよいよチーム全体で具体的な「働き方改革」を実行するステップに入っていきますが、その具体的な内容については、次回以降の記事で、詳しくご説明してまいります。