二黒の子どもは「思いやり」を
持つことが人格を高めるポイント

 まずは「大地の二黒」から見ていきましょう。
 二黒の子どもにとってのコミュニケーションの基本は「愛の精神」です。
 こう言っても、「ん…?」となってしまいますよね。もっと具体的に言いましょう。
 
 二黒の人は他人への「思いやり」こそが、自分の魅力を高めるのに一番の鍵となるのです。

 二黒の人間は、「私が!私が!」「あなたはそうかもしれないけど、私はこうなの!」などと、強い自己主張をしていたのでは、そこから本当の意味でのコミュニケーション力は磨かれていきません。

 二黒の人の本質は「心が広くて、深い」ことにあります。
 いつも目の前の相手のことを考えて、人を認め、相手にとって何をしてあげること(何を言ってあげること)が一番の「思いやり」になるかを考えることが大切です。

 二黒を象徴するのは「大地」。
 何もかもを優しく受け止める母なる大地です。
 大地は、その上に植物や生き物が存在するからこそ存在意義をなします。
 そして、恵みの大地として感謝される存在となるのです。それと同じで、二黒の人は、まずは他人を認めることで、その人の考えを吸収します。
 そして、人へ思いやりを持って尽くすことで相手から感謝され、次から次へと人脈を作っていくのです。
 人も、否定せずなんでも受け入れてくれる大地の二黒に対しては、心を開いてくれる人が多くなるでしょう。まるで母親に話すように、人は、二黒の人に安心感を覚えるのです。

 気質を磨いた二黒の人には、大きな力を持った後ろ盾(支えてくれる人)がつくと言われます。
 それも、二黒の人が心を広くして、強い自己主張をせずに、母なる大地でいてくれるからこそでしょう。
 人は、そんな二黒の人に好意を持ち、見過ごせなくなってしまうのです。
 コミュニケーション力の豊かさとは、人生でいかに良好な人間関係を築けるかにかかっているとも言えますので、まさに、二黒ならではの素晴らしい方法でしょう。

 そして、自己表現については、二黒は「縁の下の力持ち」を意識することが大切です。表現と言えば、人前で何かをするようなイメージを持つかもしれませんが、本質はそうではありません。
 自分の持つ力をいかに最大限に引き出し、周囲にアピールするかです。
 それが社会にとって、本当の意味で役に立つのは言うまでもないでしょう。
 二黒の人は「相手が今求めていること」を冷静に見る力があります。
 これは、元々、二黒が謙虚な人間で、何事も一歩下がって物事を見つめているという特性から来ています。
 ですから、マネージャーなど組織のまとめ役は、自分の力を最大限に発揮できるフィールドであり、二黒の人にとっては最も輝ける場所になるかもしれません。
 ぜひ、二黒の子を持つ親御さんは、子どもにこういったことを意識づけてあげてくださいね。きっと、将来に向けてどんどん物事が好転していきます。