また、オーナーとのコミュニケーション強化の施策として、「役員・部長による加盟店訪問」の進捗状況も公表された。8月末時点で「4エリア(千葉、南九州、関西、東海)、272店舗を訪問済」という。ただ、SEJの永松文彦社長は、2月に自主的な深夜閉店を始めて注目された大阪府東大阪市のオーナーから面会要請を受けていたが、拒否した。「本部への厳しい批判をするオーナーではあるが、それでも会ってみせれば、世間の受け止め方は変わっていたはずだ」(SEJ関係者)との失望の声が、本部の内部からも上がっている。

ファミマより早く始めた時短実験の結果は不明
漏れ伝わる参加妨害や口止めの動き

 24時間営業問題をめぐり、業界の関心を集めていたのは「営業時間短縮の検討」の進捗状況だ。ところが、直営店の深夜閉店(時短)営業については「実証実験を継続実施中」。加盟店での時短実験についても、「約200店舗で実施中(8月末時点)」としただけで、詳細は明らかにされなかった。

 業界2位のファミリーマートは、6~7月に希望する店舗で時短実験を実施したが、参加した店舗の立地や従業員数、売り上げや客数など、実験の前提条件や結果の詳細を公表し、10月以降に実施する本格的な実験への参加を希望する加盟店に対しても、これらを示して説明している。

 実験の詳細が公表されることで、専門家による検証や議論が初めて可能になる。ところがSEJの本部や加盟店から聞こえて来るのは、実験参加を希望する加盟店に本部があらゆる条件を突き付けて参加を断念させる“時短潰し”や、いざ参加しても、実験結果について守秘義務を課す“口止め”といった、情報公開とは程遠い姿勢である。

 SEJの進捗状況が公表されたのと同じ25日、コンビニ加盟店の公正取引委員会の杉本和行委員長は本部が立場の弱い加盟店に対し、独占禁止法が禁じる「優越的地位の濫用」を行っていないかどうか実態調査する方針を表明した。形ばかりの行動計画の“進捗”を訴えるだけでは、社会や加盟店の信頼を取り戻すことはほど遠い。