日本テレビ『嵐にしやがれ』で、嵐の松本潤さんも飲んで驚いた!『ワールド・バリスタ・チャンピオンが教える 世界一美味しいコーヒーの淹れ方』を刊行したばかりの井崎英典氏が薦める「異次元のコーヒー」とは?コーヒーの概念を覆すようなまったく新しいフレーバーの豆から、気分やシチュエーションによる飲み方の違いまで、知っているだけで通ぶれる、バリスタお薦めのコーヒーを紹介。(聞き手:編集部/写真:京嶋良太)。

飲んだ人誰もが驚く、異次元の味わい

――井崎さんが出演された『嵐にしやがれ』でも紹介していましたが、今、世界中で「パナマ」などの中米の豆が注目されています。なぜでしょうか?井崎さんが昨年出演されたNHKの『逆転人生』でも、中米のコーヒー農園と組んで、2014年にワールド・バリスタ・チャンピオンシップで優勝されたエピソードが紹介されていました。

中米には、コスタリカ、メキシコ、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、パナマなど、様々なコーヒーの生産国と地域があり、味にバラエティがあります。また、標高の高いところが多く、酸に特徴があったり、ユニークなフレーバーのものも多くあります。

スペシャルティコーヒーの栽培において重要なことは、「テロワール(その土地固有の生育環境)と品種のマッチング」です。標高や気温、湿度など、微細な条件でその生育状況や品質は大きく変わり、消費者を虜にするユニークな風味特性を作り出しています。これまでとは大きく異なる、面白い味わいが注目されているのだと思います。

特に、パナマは小規模農園が多く、これまでも品質が高いことで有名だったのですが、「ゲイシャ」の登場で一気に注目されるようになりましたね。

今、世界中で「ゲイシャ」が話題

――テレビでも嵐の松本潤さんが飲んで、驚かれていましたね。

巷のコーヒーショップでも、「ゲイシャ」が飲めるところは増えてきました。名前を聞いたことがあるという人も少なくないと思います。

ゲイシャ種は、エチオピアのゲシャ村にて発見されたエチオピア原産の品種です。第3回で紹介した「味わい判定表」に当てはめると、「キレ・スッキリ」のカテゴリーに当てはまる味わいが特徴です。香水や花のようなゴージャスな香りと、フルーティーな酸味や甘さが特徴の品種です。

2004年に中米のパナマにて開かれた「ベストオブパナマ」という品評会で、エスメラルダ農園がこの品種を出品したことがきっかけで、驚くべきフレーバーとフルーティーな酸味や甘さに多くの審査員が高評価を付け、それ以来、世界中のマーケットにて高値で取引される品種となっています。

――私も飲んだことがありますが、これまでのコーヒーの味とはまったく別次元でした。驚くほどフルーティーな味ですね。ただ、コーヒーショップだと1杯1000円くらいで、かなり高いです(笑)。

高いですよね(笑)。世界で1番価格が高い品種も、このゲイシャ種です。

ただ、「コーヒーのイメージを変えたい」という人には、お薦めの品種です。一般的なコーヒーが苦手だという人にもぜひ飲んでほしいです。

世界中でも大きなトレンドになっていますが、日本でもゲイシャを扱うお店が増えてきましたね。東京・日比谷では「GESHARY COFFEE(ゲシャリーコーヒー)」という、ゲイシャ種だけを扱う世界初の専門カフェまで生まれています。

――ゲイシャ種を買える、飲めるお店を教えてください。

まずは、お近くのスペシャルティコーヒーを扱うコーヒーショップにお尋ねいただければと思いますが、東京都内でしたら、こちらの3つのコーヒーショップがお薦めです。

・丸山珈琲
https://www.maruyamacoffee.com/shop/

・SAZA COFFEE(サザコーヒー)
http://www.saza.co.jp/

・GESHARY COFFEE(ゲシャリーコーヒー)
https://gesharycoffee.com/shop

バリスタは普段どんなコーヒーを飲むのか?

――井崎さんは普段、どんなコーヒーを飲まれているのでしょうか?

毎日、世界中のどこかでコーヒーを淹れる仕事をしているので、プライベートで飲むコーヒーにこだわりはまったくないんです。その時の気分で豆を選んでいるので、特定の国の豆が好きということもありません。

――朝、昼、夜に飲むコーヒーに違いはありますか?

『ワールド・バリスタ・チャンピオンが教える 世界一美味しいコーヒーの淹れ方』でも紹介していますが、例えば、朝なら一日の始まりとして、酸味や苦味のバランスが良い「中煎り」のコーヒーが一番ですね。ブラジルやエルサルバドルなどの中煎りは、朝には向いています。

朝からド派手なフレーバーや酸味の強い味わいは、少し疲れますので、ナッツや程良い柑橘系を思わせるおとなしいフレーバーから一日を始めたいですね。

昼食の後は、「深煎り」のコーヒーがお薦めです。少し苦味のある、ボディが重めのコーヒーが最適だと思います。個人的に昼に飲みたいコーヒーは、いつも深煎りのブレンドコーヒーです。深煎り独特のチョコレートのようなフレーバーに惹かれます。

例えば、グアテマラ、コロンビアの深煎りを選びたいですね。深煎りとの相性が良い銘柄だと思います。特にお昼の後はだるくなりがちなので、深煎りの苦味とボディ感でスッキリできる、という利点もあります。

夜は少しセクシーでアダルトなコーヒーを選びたいですね。ちょっと冒険してみるのもありかもしれません。中米やアフリカのナチュラルプロセス(天日干し)、エチオピアのウォッシュド(水洗処理)や話題の「ゲイシャ種」など、熟したフルーツやエレガントな花の香りを連想させるコーヒーを選ぶのも乙だと思います。

また、チョコレートなどのスイーツと合わせて飲むこともあると思いますので、「浅煎り」でフレーバーの明確なコーヒーを選択すると、少しリッチな夜となること請け合いです。