総予測_日産自動車内田誠新社長独占インタビュー
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12月に就任したばかりの内田誠・日産自動車社長兼最高経営責任者(CEO)が、ダイヤモンド編集部の独占インタビューに応じた。業績悪化、仏ルノーとの確執、2020年に始まるゴーン元会長の裁判という三重苦にどう立ち向かおうとしているのか。自動車業界に押し寄せる「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング&サービス、電動化の四つの技術トレンド)」の波をどう乗り越えようとしているのか。1年で最も売れる「週刊ダイヤモンド」年末年始の恒例企画を、オンラインで同時展開するスペシャル特集「総予測2020」で、将来戦略について余すところなく語ってもらった。(聞き手/ダイヤモンド編集部 浅島亮子)

「尊重、透明性、信頼」
ゴーン元会長と重複する基本方針

――社長に就任する直前までは、中国事業の責任者(中国マネジメント コミッティ議長、東風汽車有限公司総裁)でした。米中貿易戦争や日産自動車の経営課題など、中国に駐在していたからこそ見えた気付きはありますか。

 中国の政治・社会システム、肌で感じるスピード感は、現地にいないと分からないものです。中国での経験は、私の大きな資産。それが私の強みだと思っています。

 赴任した2018年は本当に厳しい年でした。中国全体の新車販売台数が28年ぶりに前年割れとなったのですから。19年は中国政府が補助金をカットしたことで電動車も激減、2年連続で新車販売台数が減少する見通しです。

 しかし、米中貿易戦争で全体需要が落ち込んだら、もう中国でビジネスが展開できないのかといえばそうではありません。むしろ、全体市場の厳しさが、将来的には日産のチャンスにつながるのです。

――なぜでしょうか。

 地政学リスクが高くても、中国が魅力的な市場であることに変わりはありません。