ランキングのベスト10の中で、SBGと同様に、日経平均のピーク時よりも時価総額を増やした企業が他に3社あった。2位のキーエンス(3兆3392億円増)、4位の中外製薬(2兆4598億円増)、7位の第一三共(2兆0526億円増)である。

 中でも目を引くのは中外製薬だ。1月17日からコロナ底値までの時価総額喪失額が、マイナスではなく7808億円増となっている。実は今回のランキングの上位500社のうち、同期間に時価総額喪失額がプラスになった企業は、わずか15社だった。

 中外製薬の2020年1~3月期の純利益は、前年同期比47%増の515億円。自社開発の血友病治療薬が伸びた。さらに、新型コロナの治療薬として同社の関節リウマチ治療薬「アクテムラ」が有望視されていることが大きい。国内で臨床試験に入ったことも時価総額を押し上げる一因となった。

 ベスト10の中で、底値から回復して時価総額は大きく増えたが、コロナショックによる下げを100%取り戻していない企業は6社。3位のファーストリテイリング(2兆6561億円の喪失に対し、2兆5192億円の回復)、5位のリクルートホールディングス(2兆9171億円喪失、2兆2071億円回復)、6位のトヨタ自動車(4兆2419億円喪失、2兆1927億円回復)、8位の武田薬品工業(2兆3824億円喪失、1兆7695億円回復)、9位のソニー(2兆5365億円喪失、1兆6325億円回復)、10位のファナック(1兆7690億円喪失、1兆5534億円回復)がそうだ。

 この6社の中で、最も回復率が高かったのは94.8%のファーストリテイリング。1兆円を超す現預金を持つ財務面での強靭さや、夏場でも蒸れにくい布製マスクの生産販売に乗り出すことなどが市場で評価されている。

(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

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