日本国内に出回る投資信託の数は、今や約6000本。これだけたくさんの商品があると、「投資信託で資産運用を始めてみたいけれど、どれを選べばいいかかわからない!」と迷ってしまう人も多いことでしょう。本連載では、最新刊『全面改訂 投資信託選びでいちばん知りたいこと』(ダイヤモンド社)を上梓した世界No.1投信評価会社「モーニングスター」トップの朝倉智也氏が、投資信託の賢い選び方をわかりやすくレクチャーします。さあ、あなたも「長期・分散・積立投資」で、人生100年時代の長生きリスクに今から備えましょう!

投信の運用期間を長くすればするほど、<br />リスクは低減するが、<br />どれくらいだと効果的なのか?Photo: Adobe Stock

運用期間1年では、投資収益のブレは118・4%

 まず「長期投資」についてですが、過去のデータからは、投資では運用期間が長ければ長いほど価格のぶれ幅が小さくなることがわかっています。

 たとえば下図は、各月末時点でそれぞれの資産に投資したケースを比較したものです。「1年間」「5年間」「10年間」と保有した場合の最大上昇率と最大下落率を示しています。

 先進国株式に投資した場合、運用期間1年では投資収益のブレは118・4%(65・0%+53・4%)です。

 これが5年間保有すれば、ブレは33・8%まで小さくなり、10年間保有すると17・9%まで縮小するのです。