2)狙いや目的などを伝え、相手が自律的に進められる余地を残す
あなたは、業務を依頼する際に、チャットを使って細切れに依頼事項だけを伝えていませんか? そして、目的や目標などを伝えそびれていませんか?
目的が知りたいなら聞いてくれればいい、という人もいるかもしれません。しかし、依頼を受けた人がメールやチャットに返信し、「目的は何ですか?」と聞き直すのは、ハードルが高いものです。また、チャットで「これ、やっておいて」と業務指示だけが飛んでくる状況では、依頼を受けた側は、仕事の意味もわからずに、仕事をこなすだけになるかもしれません。
仕事を依頼する際は、細かい業務内容を伝える前に、その仕事の目的やゴール、成果物の使い方などを伝えることによって、依頼を受けた人が仕事の意義を感じることができます。また、業務への習熟度や本人の好む仕事の進め方にもよりますが、仕事のプロセスはその人が工夫できるよう任せるとよいでしょう。
3)感情に配慮する、お礼や称賛を伝える
前述のとおり、チャットでは内容が依頼事項に終始しがちです。テレワーク下では、「疲れてないですか?」などの感情に配慮した挨拶や問いかけが、省略されやすい傾向があります。内容・中身と、感情をやりとりしているのがコミュニケーションであることを意識すると良いでしょう。
前出の『テレワーク実態調査』では、テレワークによって「感謝の言葉をかけたり、かけられたりする機会」が「増える」「やや増える」は16.7%、「減る」「やや減る」と回答した人は46.6%と、感謝される機会が激減しています。ぜひ、お礼や称賛を心で思うだけではなく、明確に文字にして伝えてほしいと思います。
自分や自分の仕事が喜ばれたり、誰かの役に立ったりすることは、どんなコミュニケーション手段でもらってもうれしいものです。チャットでもメールでも構いません。ぜひ実践してみてください。