テック企業が経済学博士を青田買い
社会人未経験でも年収1500万円も
テック企業が繰り広げる優秀人材の争奪戦は、今や若手にまで及ぶ。一昔前までは、エリート層に人気の花形の就職先といえば、米ゴールドマン・サックスをはじめとする投資銀行がその筆頭だった。
だが、約2年前まで同社のニューヨーク本社に勤めていたある元外資系金融マンは、経済学博士号を保有する30歳前後の若手〜中堅の人材が、日本円にして3000万円ほどの高額年俸を提示され、アップルやアマゾンに引き抜かれた例を幾つも目撃したと証言する。
そして最近では、社会人経験のない学生に対しても、経済学博士号の取得者であれば、テック企業がおよそ1500万円にも及ぶ好待遇をちらつかせるなど、過剰とも思える青田買いの動きが広がっているのだという。
そんな米国と比べ、日本では企業の意思決定などに経済学を生かそうとする取り組みで大きく後れを取っているのが現状だ。ただし足元では、アカデミックな知見とビジネスの間を結び付けようとする動きが、一部で活発化している。
その代表格が東京大学だ。今年8月に1億5000万円を出資して株式会社「東京大学エコノミックコンサルティング」を設立。企業が持つデータを分析し、価格設定の在り方などの助言に動きだしている。
また国内の企業においても、ZOZOやメルカリ、サイバーエージェントといったテック企業は経済学の活用にいち早く目を付け、テックとの融合の試みを加速させている。