独学力#10Photo:PIXTA

日本人は金融リテラシーが低いとよく指摘される。そんな汚名を返上するために必須の知識が「複利計算」だ。特集『あなたの人生を変える!「独学力」』(全10回)の最終回では、借金苦に陥らないために、そして賢い資産運用をするためにも絶対に必要な「お金の数学」を今こそ学び直そう。

「週刊ダイヤモンド」2017年10月7日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの

借金苦の回避&賢い資産運用に必須
「お金の数学」とは?

 算数・数学の中でも、特に頭に入れておきたい分野がある。「数列」を基にした「お金の数学」だ。まずは次のような数字の列から思い起こそう。

 1 4 7 10 13 16…

 最初の数である1に、一定の数である3をシンプルに足し続けて得られる。これを初項1、公差3の「等差数列」と呼ぶ。

 金融機関の利息の計算法のうち、「単利」と呼ばれるものは、こうした増え方をする。

 では、金融商品、不動産などの資産投資、企業の事業投資の世界、それに住宅ローン、債券などでもほとんどが関わるお金の数学における数の増え方とは何か?