外食大再編#3Photo:sol_studio/gettyimages,PIXTA

コロナ禍で業績不振に陥ったことで、外食企業の株価が軒並み下落している。これを絶好の好機と捉えるのが投資ファンドだ。投資ファンドはどんな企業に目を付けるのか。特集『外食大再編』(全8回)の#3では、取材を基に、“お買い得”な外食企業76社のランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)

コロナ禍でファンドの投資が活況
期待を寄せる外食企業側も

「通常、デューデリジェンス(投資先の価値やリスクを調べること)は3カ月程度かけて行うが、2カ月で終わらせた」――。コロナ禍で外食企業に出資したある投資ファンドの関係者は、駆け足の日々をこう振り返る。

 業績不振に陥る外食企業が相次ぐ中で、投資ファンドからの資金調達が活況だ。国内投資ファンドの首脳は、「案件が多過ぎて、断らざるを得ないケースが多発中だ」と盛況ぶりを明かす。

 外食企業側も投資ファンドへの期待を募らせる。上場のある中堅外食企業の役員は、「正直、マイノリティー出資でもいいからファンドに来てほしい。まあ、うちは売り上げ規模が小さいから、ファンドからは魅力的に見えないのでしょうけど」と苦笑いする。

 もちろん全ての外食企業が投資ファンドの投資対象になるのではなく、“選別”は行われる。投資ファンドは数ある外食企業のどこを見て投資を判断しているのか。

 そこでダイヤモンド編集部は取材を基に、投資ファンド目線で“お買い得”な外食企業76社をランキング化した。