就活本に初めて「自己分析」の考えを取り入れた本として
13年連続大学生協第1位のベストセラーを誇る『絶対内定』シリーズ。
ただ内定をとるためだけではなく、「心から納得のいく進路が見つかる」「本当にやりたい仕事がわかる(やりたいことに気づける)」「自分らしく働ける会社と出合える」「入社してから『こんなはずじゃなかった』と後悔しない」ための1冊であることが大きな特徴だ。
キャリアデザインスクール「我究館」のもつ、9800人以上におよぶ就職・転職指導の経験を活かしたノウハウが、このシリーズには詰まっている。
コロナ禍で価値観が大きく変わるなか、会社選びも大きく変わってきている。
自分らしい働き方とは、生き方とは…、
今、じっくり自分と向き合う時間を『絶対内定』と過ごす就活生が増えている。
今回は、22卒でリモートワークで長期インターンに参加したUさんの体験談を紹介する。
Uさんは、青山学院大学在学中に就活を見据えて、長期インターンを開始した。
コロナ禍よるリモートワークなどを乗り越え、最終的に外資系IT企業の内定を勝ち取った。
Uさんは長期インターンを通してどのように成長したのだろうか?
(構成/藤本健司、ダイヤモンド社・朝倉陸矢)
普通の大学生だった私
振り返ってみると、私の学生生活はありふれたものだった。
都内の私大に通い、特に成績が良いわけではなかった。サークルには所属せず、アルバイトで稼いだお金で海外旅行をするのが一番の楽しみで、留学経験も資格もなし。同じアルバイトを高校1年生のときから6年間続けているくらいしか、他人と比較して特別なことはなかった。ただ外交的な性格だったので、それでも楽しく学生生活を過ごしていた。
そんな普通の大学生が就職活動で現実とぶつかり長期インターンをはじめ、人生のなかの一つの変化を経験した。「ない」ことばかりだった自分がインターンを通して何を得たのか、少しでもお伝えできたら嬉しい。
就職活動をきっかけに、普通から一歩踏み出す挑戦を決意
私の就職活動はまさに「恋愛」みたいなものだった。
内定先の企業には出会ったときから直感的に惹かれ、ずっと頭から離れなかった。自己分析をしていくうちに、自分のピースとその企業のピースがパズルのようにかっちりハマっていく感覚があった。この企業に入社するしかない、そんな風に思ったのは大学3年の12月だった。
ただ、実際の「恋愛」と同じように、いくら相手に惹かれていて、それを言葉にできていたとしても、相手が私を魅力的に感じてくれなければ内定は勝ち取れない。それが就職活動だ。
「果たして、今の自分はこの企業にとって採用したいと思える人間なのだろうか」
そう考えたときに、どんどん自信を失っていった。就職活動をするなかで優秀な人たちをたくさん目の当たりにした。今の自分じゃそんな人たちと同じ土俵に立っても勝ち目がないと思っていたし、実際にそうだったのかもしれない。確かに自分にだって少しくらい魅力的な部分はあるはずだ。
でも、その会社で活躍できると証明できるだけの「私はこんなことをしてきたのだからここでもやれる!」と胸を張れる経験がなかった。そもそも「自分が働くうえで本当に求めているものは何か」や「本当にこの企業でいいのか」という不安もあった。
そんななか、長期インターンをはじめる決意をした。本格的に社会人経験を積めるこの機会が自分を一歩成長させてくれると思った。そうすればもっと自信を持って就職活動が行えるはずだ。加えて、実際に働くのは自分の企業選びの軸を見つめなおす良い機会だと考えた。年明けからは就職活動が本格し始めるタイミングで長期インターンをはじめるべきか迷いもあった。それでもせっかく「ここに入りたい!」と思える企業に出会えたのだから、内定をもらうためにやれることをやるしかないと決意した。「つまずいたっていい」それがきっと今の自分を変えてくれると思った。