「年利10%以上を10年間以上継続」の一流ヘッジファンドを個人投資家が購入するテクニックPhoto:PIXTA

ハイリスクの投資はしたくないし、かといって現金保有に甘んじるほどの無知でもないと自負しているから、自身の無策を嘆くしかない。そんなジレンマと切実な悩みを抱える富裕層に対して、日本の証券会社や銀行は結局何も解決策を提供できなかったのは否定のしようがない事実であろう。そんな富裕層の悩みを、視野と選択肢をグローバルに広げることで解決してきたのが、関東財務局登録の投資助言会社 ヘッジファンドダイレクト株式会社だ。実は、日本の富裕層の多くがすでに、「過去10年間以上にわたって年利10%以上を達成した実績のある海外一流ヘッジファンド」を購入しており、同社は個人投資家向けのヘッジファンド投資助言会社として国内第1位の実績を誇る(累計契約額957億円、2020年12月現在)。同社の創業者である高岡壮一郎社長は先頃、『富裕層のためのヘッジファンド投資入門』を上梓した。この連載では、富裕層の資産運用の決定版とも言える同書のノウハウや知見を抜粋・要約して著者の高岡氏が紹介していく。

 資産運用の極意は複利効果を活用した長期投資であり、それは「平均年利10%以上、10年間以上継続の実績のある海外一流ヘッジファンドを買う」だけで実現できると前回連載で述べた。あまりにシンプルなアドバイスに驚かれた富裕層の方がいるかも知れないが、それが資産運用における真実であり、海外の巨大年金基金や生損保、さらにはハーバード大学基金のような著名機関投資家がすでに実践している運用法である。

 そして、日本の富裕層の方々のなかにも、いち早く海外ヘッジファンドで資産運用をされている方も少なからず存在する。関東財務局登録の投資助言会社であるヘッジファンドダイレクト社の2020年12月現在の累計契約額は国内トップの957億円。すでにこれほどの富裕層の資金が海外ヘッジファンドに投資されているという現実がある。

 そこで、今回は海外ヘッジファンドの「平均年利10%以上、10年間以上継続」という驚異的な運用実績はどうやって実現されているのか、なぜ日本の“国産”ファンドはそれができないのか。また、そうした一流のヘッジファンドはどこで、どうやって購入すればいいのかを説明しよう。もちろんのことながら、ヘッジファンドが内包するリスクや、高利回りを謳う詐欺ファンドと本物との違いなど、資産運用における注意点も実践的にアドバイスしよう。

国家予算規模の資金を集めて
絶対収益を追求する海外ファンド

 まず、海外の一流ヘッジファンドの高パフォーマンスはどうして可能なのか、そして、どうやって達成しているのかから説明しよう。

 海外一流ファンドと、良く言えば一般的、悪く言えば凡庸な日本のファンドとの最大の違いは、「絶対リターン(収益)」を求める態勢と能力の圧倒的な差にある。

 例えば、世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツの運用資産は2019年6月末時点で約1320億ドル(当時のレートで約13兆6000億円)。そのヘッジファンドマネジャーであるレイ・ダリオは年俸が1500億円以上だ。